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子ども医療助成拡充へ 宮城知事が方針転換

宮城県庁(中央)=2015年12月6日

 子ども医療費助成を巡り、宮城県が、制度を運用する市町村への補助を拡大する方針を固めたことが25日、分かった。2017年度の実施を目指し、27日に仙台市内である市町村長会議で表明する。これまで村井嘉浩知事は助成拡充に慎重な姿勢を示し続けてきたが、来年4月に予定される消費税増税による県民の負担増や市町村の財政力格差を踏まえ、方針を転換した。
 現在、県が市町村への補助対象としているのは「3歳未満の通院費」と「就学前の入院費」。住民助成の実施主体となる市町村に、負担分の2分の1を補助する。助成対象の保護者には所得制限を設けている。
 県によると通院費助成については、「就学前」かそれより長期の助成に補助する都道府県が41に上る。東北では青森と岩手が「就学前」、山形は「小学3年」、秋田は「小学校卒業」、福島は「18歳以下」に拡充した。
 「3歳未満」の助成にとどまる宮城の補助対象範囲は際だって狭く、全国最低とされる。県は拡充策の柱として、通院費助成の年齢引き上げを念頭に置いている。
 県は16年度当初予算で、子ども医療費の市町村への補助事業に9億7000万円(入院費3億2000万円、通院費6億5000万円)を計上した。県の試算では、通院費助成の対象年齢が1歳上がるごとに2億円程度増加すると見込む。
 27日の市町村長会議で、村井知事が助成拡充の考えや見通しなどを説明した後、具体的な内容の検討に入る見通し。17年度一般会計当初予算案に盛り込む。
 県内では、子育て世代を呼び込み人口流出を防ぐため、独自に医療費助成の拡充を図る市町村が増えている。首長は県に補助拡大の要望を重ねており、最も負担額が大きい仙台市の奥山恵美子市長は「県の努力が足りない」など、再三にわたって不満を示してきた。
 村井知事は「福祉観、哲学の違いだ」と強調し、「年に数回しか風邪をひかない子の医療費を無料にするのではなく、本当に困っている人を支えるために(財源を)使うのが本来の在り方だ」(昨年11月の定例記者会見)などと、一律拡大に否定的な考えを崩していなかった。


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2016年05月26日木曜日


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