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<原発避難>人気ラーメン店5年ぶり「帰還」

5年ぶりに地元でラーメンを作る豊田さん=南相馬市小高区
営業を再開した双葉食堂で中華そばを食べる客

 東京電力福島第1原発事故で移転を強いられた福島県南相馬市小高区の人気ラーメン店「双葉食堂」が26日、地元での営業を再開した。一帯は避難区域に指定されているものの、各地から常連客らが駆け付け、慣れ親しんだ味を楽しんだ。
 店舗は1951年に創業した。鶏がらベースのラーメンは、仙台や関東方面にもファンがいるほどの人気を誇った。原発事故後、南相馬市内の仮設商店街でのれんを守り続けた。
 自宅兼店舗の修繕のめどが立ったことから、店主の豊田英子さん(66)が準備宿泊による帰還を決断。今年3月に仮設店舗を閉め、本格営業に備えてきた。
 再開の情報が広まると、知人から「復活」と染め抜かれたのぼりが届いた。携帯電話には常連客や住民から激励、問い合わせが相次ぐ。豊田さんは「地域の人が店を忘れずにいてくれたのがうれしい」と話す。
 国は小高区など南相馬市内の避難地区について、7月1日の指定解除を目標に据えている。避難の長期化に伴い、帰還を諦めた住民は少なくない。
 「地域の先行きは見えないが、住民が気軽に集まれる場所になれればいい」。豊田さんが前を向いた。


2016年05月27日金曜日


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