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離島結ぶ悲願の架橋「ハードル高い」

 宮城県塩釜市は、離島の浦戸諸島の住民の悲願になっている架橋の可能性について独自に調査し、結果をまとめた。住民の要望は強く、整備効果が望めるものの、巨額の事業費や特別名勝の指定区域内での開発行為といった「ハードルの高さ」があらためて浮き彫りになった。ただし、事業化については「可能性は残る」とし、今後も検討を続ける。

 桂島、野々島、朴(ほお)島、寒風沢島の4島と地形的に近い東松島市宮戸を結ぶと、事業費は292億円に上ると試算。メリットについては(1)人口流出の抑制(2)地場産業の従業員の定着(3)緊急時の本土へのアクセス確保−などを挙げた。
 費用対効果には疑問符が付いた。目安となる費用便益比の試算では、「1」を超えれば投入した費用を上回る効果が得られるのに対し、現状の需要では0.07、将来人口の減少率を考慮すると0.03と低かった。
 道路整備自体、特別名勝に指定されている島々は「厳しい条件、制約下にある」と指摘。一方、東松島市と結ぶ場合は、塩釜市の単独事業ではなく、県道としての整備が想定されるため「可能性は残る」と評価した。
 住民への意向調査では、約7割が「架橋が必要」と答えた。「生活の利便性向上」「定住人口の増加」といった項目に対する期待が目立った。
 4島の人口は3月末時点で計376人と、30年前の3割に減少。振興策は喫緊の課題だが、調査は事業化が前提ではなく、可能性を探るのが目的。市の担当者は「ハードルはかなり高いが、関係機関と協議していきたい」と話している。


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2016年05月29日日曜日


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