広域のニュース

<増税再延期>妥当な判断vs政策破綻 応酬

 安倍晋三首相が消費税率引き上げの再延期を表明した1日、東北の与党関係者は「妥当な判断だ」と理解を示した。増税反対を主張してきた野党側は再延期を当然視しながらも、来るべき参院選を見据えて「アベノミクスの破綻だ」と対決姿勢を強めた。
 自民党山形県連の金沢忠一幹事長は「消費税率引き上げが地方経済に与える影響は大きい。デフレは解消しておらず、再延期は冷静な判断だ」と話し、地域経済の下振れリスクの回避を評価した。
 同党宮城県連の石川光次郎幹事長は「再延期は世論も歓迎している」として参院選への影響はないとみる。「雇用状況は上向き、株価も安定している。経済政策の失敗という野党の批判は的外れだ」と強調した。
 自民党と連立を組む公明党は予定通りの増税実施を訴えてきた。秋田県本部の田口聡代表は「経済状況からすれば容認せざるを得ない」との見方を示し、来年4月の引き上げを前提に準備を進めてきた商工業者への対応を求めた。
 終盤国会で増税延期法案や内閣不信任案を出し、攻勢を強めた野党。民進党青森県連の田名部定男代表は「アベノミクスの破綻を認めた形だ。再延期は当然だが、公約違反の責任は大きい」と批判した。
 再延期の流れは、首相が世界経済の現状を「リーマン・ショック前と似ている」と見立てたことで決定的になった。「個人消費の落ち込みが深刻な国内の現状こそが危機だ」。共産党宮城県委員会の中島康博委員長はこう指摘し、「日本経済のかじを取る資格はない」と語った。
 「参院選での争点化を避けるためとしか思えない。選挙軽視の極みだ」と批判したのは生活の党岩手県連の佐々木順一幹事長。「総辞職の意思がないのなら、参院選の結果で退場を求めていく」と語気を強めた。
 社民党福島県連の小川右善代表は「生活者の視線では税率が上がらず良かったとの受け止めが自然で、野党にはマイナスかもしれない。安保法制反対の機運がかすむのも心配だ」と不安をのぞかせた。


関連ページ: 広域 政治・行政

2016年06月02日木曜日


先頭に戻る