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<増税再延期>政府に不信 小売り冷静

安倍首相の記者会見を映す大型モニター=1日午後、大阪市

 安倍晋三首相は1日、消費税増税の再延期を表明した。景気回復が実感できない東北経済。「アベノミクスが失敗した結果だ」。消費者からは政府の姿勢に対する不信の声が渦巻く。景気の動向を敏感に感じ取る小売業界は「今の経済状況では増税は無理」と冷静に受け止めた。
 「消費税増税ができないのは、景気対策全般の失敗によるものだ」。福島市の団体職員石川賢治さん(59)は痛烈に批判した。社会福祉政策の充実のため、増税は必要と考える。「延期するなら衆参同日選で信を問うべきだ」
 「再延期で政府への信用が弱まった。増税するならきちんとやってほしい」と話すのは宮城県富谷町の会社員藤原結衣さん(22)。仙台市宮城野区の会社員斉藤萌さん(21)も「消費税はいつかは上がる。ぶれずに実行してほしい」と求めた。
 東北の小売業関係からは歓迎の声が相次いだ。
 みやぎ生協八幡町店(仙台市青葉区)の三浦浩也店長(44)は「顧客一人一人の購買額は伸びておらず、景気回復の実感はない。このような状況で増税しないのは当然だ」と語った。
 青森市新町商店街振興組合の堀江重一事務局長(61)は「10%になれば衣類や雑貨の買い控えが必ず起きる。増税再延期は助かる」と歓迎した。その一方で「国の社会保障を考えると消費税率は上げなければいけないと思う」と複雑な胸の内を明かした。
 富裕層を主な顧客とする輸入車販売のヤナセ東北(仙台市)の山崎弘行社長(54)は「今の経済状況を見れば増税すべきではない」と評価。「増税の影響は多少あるが、国産車販売に比べれば抵抗感は小さい」とも分析した。
 住宅メーカー「クリエイト礼文」(山形市)の大場一夫社長(63)は「再延期の報道が続いていたので驚きはない」と冷静な表情。住宅関係はローン減税など国による経過措置が期待されるだけに「増税しても大きな影響は出ないと考えていたが、2年半の延期で購入者の模様眺めが続くかもしれない」と述べた。


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2016年06月02日木曜日


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