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<山崎武司>勝負師再び カーレース参戦中

カーレーサーとしてレースに臨んだ山崎さん=5月14日、スポーツランドSUGO

 元プロ野球東北楽天選手の山崎武司さん(47)がカーレーサーとして第二の現役生活を送っている。2005年から東日本大震災があった11年まで、東北楽天に在籍した看板選手。歴代18位の通算403本塁打を記録、弾丸ライナーの本塁打をかっ飛ばしたスラッガーが、今はレース車を最速180キロで飛ばす。
 元々、フェラーリやランボルギーニなど高級車を乗りこなす無類の車好き。13年に中日でのプレーを最後に現役を引退し、本業の野球解説者の傍ら国内A級ライセンスを取得した。14年から2000ccクラスの乗用車レース「TOYOTA GAZOO Racing86/BRZ Race」のアマチュアクラスの年間シリーズ戦に参戦している。
 宮城県村田町のスポーツランドSUGOで5月13〜15日に開催された今季第3戦に、山崎ドライバーの姿があった。初日にアクシデントに見舞われた。練習走行中にガードレールに衝突する自損事故。車体左前が派手にへこんだ。「野球で命を落とすことはまずないが、レースは死と隣り合わせと思った」
 だが、闘志を失わなかった。「野球なら頭に死球を受けた程度のこと。問題ない」。翌日の予選に間に合わせようと、未明まで車の修復をしてくれたスタッフのためにと奮闘した。
 予選こそ41台中39番目だったが、最終日の決勝で34位まで巻き返した。
 解説業が多忙で練習時間がなく、成績は伸び悩む。支えは自身の勝負根性だ。車のパワーダウンにつながるため、夏場は炎天下でもエアコンを使わないのが通例。車内は意識を失いそうになるくらい暑くなる。「極限状態でこそ、野球で培った根性が勝負に生きる。巻き返すチャンス」
 なぜ、そこまでしてレースに挑むのか。アクセル全開の表情で答えが返ってきた。「選手を引退すると誰かと競争することがなくなり、何か寂しかった。ギリギリの戦いの中でギラギラし続けていたかった」
 確かに勝負師の表情は現役時と一緒だ。さらに「第二の古里」として愛着のある東北とは、離れた今も縁を保ちたいという。
 4日から次戦に臨む。自分が少しでも上位を目指すのと同様に、「イーグルスにもっと頑張ってもらわないと」と最下位に沈む古巣の奮闘も願う。(スポーツ部・金野正之)


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2016年06月03日金曜日


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