宮城のニュース

デザイン力で被災企業の販路拡大支援

ビジネスセンターのスタッフ(右)が、みなとまちセラミカ工房のメンバーと商品のPR方法などを話し合う様子=2013年3月、宮城県女川町

 仙台市若林区の仙台印刷工業団地協同組合が運営する企業支援拠点「ビジネスデザインセンター」が成果を上げている。新しいデザインの提案などを通じ、東日本大震災被災地の企業や団体のPR強化や商品の販売拡大を支援。業績向上につながった支援先が相次いでいる。
 センターは2012年度の発足で、仙台市から地域企業ブランディング支援事業を受託した同協同組合が運営する。スタッフ7人体制で、組合加盟の印刷会社のデザイン担当者が協力している。
 これまでに青森、岩手、宮城、福島各県の計52社を支援。新商品の開発やロゴデザインの制作、販売戦略の提案、宣伝用のチラシ作りなどに共に取り組んだ。
 宮城県女川町でスペインタイルを制作、販売する「みなとまちセラミカ工房」は12年度、センターの協力を得て、事業を紹介するコンセプトブックや新しい商品カタログを作った。
 支援後、建材メーカーとの取引や通販カタログへの掲載が実現。売り上げは順調に伸びた。タイルを装飾用に掲げた町内の仮設商店街や飲食店などを多くの人に巡ってもらえるよう、町歩きマップもセンターの力を借りて制作した。
 代表の阿部鳴美さん(55)は「新しいカタログのおかげで次々と注文が入り、スタッフの技術力や自信がついた」と振り返る。
 押しずし製造販売のエムコーポレーション(若林区)はロゴや包装のデザインを一新。販路が広がり、支援開始後約3年で売り上げが約2.5倍になった。
 和菓子製造の大沼本舗(石巻市)は、センターと共に地元産の桃生茶を使った「桃生茶福」を開発。店舗改装効果もあり客単価の向上につながった。
 武藤亮センター長は「宣伝やマーケティングが得意でない企業は少なくない。デザインの力で地元企業の商品を効率よくPRし、売り上げアップを後押ししたい」と意気込む。


2016年06月04日土曜日


先頭に戻る