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<民泊>震災伝え農漁業も 修学旅行生受け入れ

興味深げに初めてホヤに触れる生徒たち=2日、陸前高田市小友町(写真は一部加工しました)

 陸前高田市で1〜3日、修学旅行生を一般家庭で受け入れる「民泊」が実施された。生徒たちは漁業や農業に触れたり、東日本大震災の体験に耳を傾けたりした。実現を調整した関係者は民泊を軌道に乗せ、滞在型の交流人口拡大につなげたい考えだ。
 利用したのは、千葉県船橋市三山中の3年生90人。陸前高田市の広田、小友、米崎町の計26軒で、2泊3日の日程で過ごした。
 村上庄一さん(78)方は3人を受け入れた。生徒たちに初めて見たというホヤを振る舞い「今の時期が、一番身が締まっていておいしいんだ」と説明した。
 震災の教訓も詳しく伝えた。慌てて津波から逃げたこと、避難したのに家に戻って亡くなった人が多いことなどを振り返り「避難したら戻っては駄目だ」と語り掛けた。
 各家庭で生徒たちは、カキの養殖や畑作業を手伝った。震災時の避難所で、まきを使って火をおこしたり、市内を見学したりしたグループもあった。
 本山大貴さん(14)は「災害の際、どう対処すべきか聞けて良かった。人と自然が一体となったような生活だと感じた」と話した。
 民泊の実施は、企業や大学の研修、教育旅行などをサポートする陸前高田市の一般社団法人「マルゴト陸前高田」などが橋渡しした。
 本年度中に中学生と高校生計約700人が利用する。来年度も現時点で少なくとも1000人の予約があり、受け入れ先の拡大が必要となっている。
 マルゴト陸前高田の永田園佳さん(25)は「民泊を通して魅力的な人々とつながり、再訪のきっかけになったらいい。震災を乗り越えて生きる力強さを感じてほしい」と期待する。


2016年06月04日土曜日


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