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<原発事故>名物「ウニの貝焼き」復活

出来上がったウニの貝焼き

 福島県いわき市で、この時期としては6年ぶりに名物の「ウニの貝焼き」作りが行われている。ホッキガイの貝殻に、キタムラサキウニ3、4個分の身を山盛りにして蒸し焼きにする。ウニ漁が終わる7月末から8月上旬まで続く。
 小名浜漁港近くに新設した専用小屋では週2日、漁師の妻ら女性4人が作業に追われる。採ったばかりのウニから身を取り出し、内臓などを取り除く。貝殻に載せ、蒸し焼き鍋に入れて7、8分で出来上がりだ。
 東京電力福島第1原発事故前、いわきでは年約50トンのウニが水揚げされ、漁師は個人で貝焼きを作った。昨年、5年ぶりに試験操業で漁を再開したが、7月末から3回のみで、作った貝焼きもごくわずかだった。
 今年は5月中旬に試験操業を始め、週2回のペースで漁を行う。今季の漁獲見込みは200〜300キロと、事故前の1%未満。貝焼きを作るのも小屋の1カ所だけで、1日30個ほどだ。
 作業に当たる馬目和子さん(50)は「親子で漁をしていたわが家では事故前、1日80個を作った。この仕事ができるだけでうれしいが、早く昔のような姿に戻るといい」と話す。
 貝焼きは放射性物質検査を経て、市中央卸売市場に出荷する。いわき市漁協によると、事故前は浜値で1個1500〜2000円だったが、市場では現在2500円前後で取引されている。


2016年06月04日土曜日


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