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災害時の判断力磨く 仙台市職員ら防災ゲーム

大災害時に直面する課題について「YES」か「NO」の立場を選び、意見を交わす参加者

 仙台市の職員有志でつくる「Team Sendai」が5月下旬、災害対応を疑似体験するカードゲーム教材「クロスロード」の初級セミナーを市役所で開いた。大災害時に次々と押し寄せる難題に対し、職員や市民ら約40人の参加者は悩みながら答えを探した。
 クロスロードは「重大な分かれ道」「人生の岐路」を意味し、必ずしも正解がなく、過去の事例が常に正しいとは限らない質問に「YES」か「NO」のカードを選び、参加者同士が意見交換するカードゲーム。
 参加者は5〜7人の班に分かれ、テーブルを囲んだ。ある班では「暑い中、朝から作業しヘトヘトになっているところに被災者から手伝いを頼まれた。追加で作業するか」という災害ボランティアらが直面するジレンマがテーマになった。
 「YES」の参加者は「断れば被災者を傷つける」「被災者の心情を考えれば協力したい」などと主張。「NO」の参加者は「無理に作業を続けて倒れたら余計に迷惑をかける」と述べた。互いの意見を否定しないのがルールという。
 行政庁舎が損壊した熊本地震を念頭に「災害対応に必要な書類が全壊した庁舎内にある。立ち入り禁止命令を無視し書類を取りに入るか」との設問もあった。
 参加した仙台市ごみ減量推進課の今野勇希さん(29)は「経験不足を痛感した。大災害が発生した時に適切な判断を下せる力を養っていきたい」と話した。
 「Team Sendai」の一員で宮城野消防署の太田千尋消防司令長は「自治会などにもクロスロードを浸透させ、防災力を高めたい」と語った。
 クロスロードは京都大生協のホームページに購入方法が掲載されている。

[クロスロード]大地震の被害軽減を目的に、文部科学省が進める「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」の一環として開発された。阪神大震災で神戸市職員らが経験したジレンマの事例をカード化した「神戸編・一般編」が2004年7月、第1号として完成した。


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2016年06月06日月曜日


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