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<楽天>黎明期支えた2コーチ「下向くな!」

投手陣と談笑する小山コーチ(中央)と(左から)松井裕、美馬、則本

 借金14でリーグ最下位と球団黎明(れいめい)期以来の苦しい戦いを強いられている東北楽天の小山伸一郎投手コーチと礒部公一打撃コーチが選手を鼓舞している。共に創設初年度の2005年から主力としてプレーし、チームの礎を築いた。当時の経験を糧に、「負けても下を向かないことが大事」とどっしりと構えて指導。交流戦突入後、3勝3敗と安定した戦いを取り戻しつつあるチームを支えている。
 チームは5月中旬から下旬にかけ、06年以来となる9連敗を喫した。そのさなかの5月20日、防御率6.27と12球団最悪だった救援陣のてこ入れのため、急きょ1軍昇格したのが小山コーチだ。
 05年に中日から東北楽天入りし、昨季までプレーした。「あの頃は近鉄、オリックス、そして僕ら他球団から来た選手と連合軍みたいな感じで、ばらばらだった」と振り返る。まとまりを欠いたチームは初年度11連敗を2度重ねるなど、38勝97敗1分けでぶっちぎりの最下位。「負けるのが当たり前で、悔しさもなかった。淡々と投げているだけだった」
 そんなチームが変わっていったのは「一人一人の勝ちに対する意識が強くなったから」。07年に田中将大(現米大リーグ、ヤンキース)や現在の主将嶋基宏ら若手が台頭して初の4位となり、チームが成熟していったという。小山コーチ自身も08年〜12年まで5年連続で50試合以上登板を果たし、中継ぎの柱として09年のクライマックスシリーズ初進出、13年のリーグ優勝と日本一に貢献した。
 「あの頃と違って、今の選手たちには悔しさがある。若手が多い分経験不足で勝ち切れない時もあるが、きっかけがあれば成長できる」と期待を寄せる。
 初代選手会長で「ミスターイーグルス」とも呼ばれた礒部コーチは「今年は普通ならシーズン中に1、2度しかないような痛い逆転負けが多かった」と当時と今を重ねる。05年は今季より1カ月以上早い5月初旬に自力優勝が消滅。礒部コーチは下を向く選手たちに毎試合、「一試合一試合、トーナメントのような気持ちでやっていこう」と呼び掛けた。
 その思いは今も同じ。「投手と打線がかみ合っていけば、勝てるようになるはず。目先の一勝にこだわっていきたい」と後輩たちを見守っている。(浦響子)


2016年06月07日火曜日


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