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<マルカン百貨店>さよなら昭和の大食堂

1階出入り口であった閉店セレモニーで、長年の利用を感謝する佐々木社長(中央)と従業員ら。最後まで見守った客からは「43年間ありがとう」と拍手が湧いた=7日午後7時ごろ

 岩手県花巻市の老舗デパート「マルカン百貨店」が7日、閉店した。昭和の雰囲気が残る展望大食堂の味を記憶にとどめようと、多くの客が訪れた。同市の企業が老朽化した建物を改修した上で引き継ぎを目指すが、再開は未定。43年の歴史にいったん幕を下ろした。
 百貨店前には午前6時半ごろから約200人が列を作った。大食堂は午前10時45分に開店。手作りワッフル150個は約10分で売り切れ、人気のナポリカツも午後1時半に完売した。
 ハンバーグを注文した北上市の会社員佐々木春樹さん(37)は「10年前、故郷の名物の味を知ってほしくて妻を連れてきたんですよ」と思い起こす。横では妻の悠さん(32)が、息子の碧音ちゃん(1)に高さ25センチの名物ソフトクリームを食べさせた。
 午後7時の閉店セレモニーで、佐々木一社長は「43年間ご愛顧いただき、ありがとうございました。食堂はバトンタッチしていただければ営業が続くので、変わらぬご支持をお願いします」と涙ぐんだ。
 店舗や食堂の継続を検討するまちづくり会社「上町家守(やもり)社」は、初期費用6億円のうち2億円を寄付などで募る。事業を進めるかどうかは、8月末に最終判断する。


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2016年06月08日水曜日


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