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<原発事故>除染土を道路資材に活用、試験へ

 環境省は7日、東京電力福島第1原発事故で生じた除染廃棄物に関する有識者検討会を開き、除染土を再利用するための基本方針を示した。放射性物質濃度が基準以下となった土壌を道路整備の盛り土材など公共事業で使い、減量化を図る。福島県南相馬市で本年度内に実証試験を始め、2025年度ごろまでの本格的な再利用を目指す。
 国は福島県内の除染廃棄物を大熊、双葉両町に建設される中間貯蔵施設で最長30年保管した後、福島県外で最終処分する。最大2200万立方メートル(東京ドーム18個分)と推定される廃棄物を再利用で大幅に減らし、県外最終処分につなげたい考え。
 基本方針は大筋で了承された。除染土は放射能濃度別に分離。低濃度の土壌について使途を限定した上で、福島県を含む全国の公共事業で使用する。
 土壌を扱う作業員の年間被ばく線量を1ミリシーベルト以下とするため、再利用できる土壌の放射能濃度を1キログラム当たり5000〜8000ベクレル以下とする。道路工事に使う場合、住民らの被ばく防止に向け、表面を汚染されていない土で厚く覆う。
 南相馬市での実証試験は、市内の除染廃棄物の仮置き場内で実施する計画。約1800トンの土壌を分別し、安全性の確認やコストの算定を進める。
 同省は濃度別に土壌を分離する技術開発を進め、他地域でも実証試験を行う方針。井上信治副大臣は「安全性の確認と国民の信頼醸成が重要。再利用に理解をいただきたい」と述べた。


2016年06月08日水曜日


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