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<参院選宮城>野党 強固な結束演出

並んで街頭演説し、野党共闘の結束をアピールした桜井氏(左)と小池氏=9日、仙台市青葉区

 22日公示の参院選は、7月10日の投開票まで1カ月となった。改選数が2から1に減る宮城選挙区では、再選を期す自民党現職の熊谷大氏(41)、4選を狙う民進党現職の桜井充氏(60)、幸福実現党新人の油井哲史氏(36)の3人が立候補する見通し。両現職が生き残りを懸けて繰り広げる前哨戦の攻防に迫った。

◎1議席の攻防(上)共闘加速(民進・桜井氏)

<一本化の先駆け>
 「まさか選挙で桜井さんの応援をする日が来るとは思ってもみなかった。我々には安倍政権打倒という立派な共通理念がある」。9日、仙台市青葉区一番町の街頭演説に駆け付けた共産党の小池晃書記局長は、傍らに立つ桜井氏の手を握り、高々と掲げた。
 参院本会議場の席が隣り合い、ともに医師の2人。桜井氏は、強まる雨を小池氏の差し出した傘でしのぎながら「市民と共に新たな民主主義をつくる」と訴え、街頭の聴衆に強固な共闘ぶりを演出してみせた。
 桜井氏は3月、安全保障関連法廃止を旗印に全国に先駆けて共産、社民両党の推薦を取り付けた。「宮城方式」(安住淳県連代表)の選挙協力は、全国32の改選1人区に候補一本化のうねりとして波及した。桜井氏は共産党などの集会に足を運び、浸透を急ぐ。
 3期18年の知名度を武器とする桜井氏は、与党支持を基軸とする業界団体の切り崩しも図る。県医師連盟から3月、野党候補としては初の単独推薦を得た。
 県歯科医師連盟も5月17日、評議員の投票で桜井氏の単独推薦を決定し、医師連盟に追随した。「熊谷氏4票、桜井氏41票」。開票結果が記されたホワイトボードを背に、細谷仁憲会長は「政権与党を基本としてきたが、医療に精通する実績を評価した」と話した。

<労組にきしみも>
 野党共闘を前面に押し出し、一部保守層を取り込みながら支持拡大を図る一方、これまで3度の選挙戦で土台を支えた労働組合にはきしみが見え隠れする。
 青葉区で8日夜にあった連合宮城の総決起集会。桜井氏を応援するため、仙台入りした連合の神津里季生会長は記者会見で「共産党とは方向が違う。スクラムを組む間柄ではない」と違和感をあらわにした。
 原発再稼働に反対する共産が支援に入ったことで、県東北電力総連も「一線を画してきた歴史的背景がある。一緒に支援する訳ではない」と態度を留保。民進党県連の幹部は「共産に頼り過ぎてはならない」と戒める。
 桜井陣営には6年前の前回選挙での苦い記憶がある。序盤の先行ムードから一転、終盤に組織をフル回転させた自民の追い上げに遭い、得票で熊谷氏の後塵(こうじん)を拝す結果に終わった。
 「地域や団体を丹念に回り、日頃から自民を超える『地上戦』を展開してきた。積み重ねた力がある」と自信を見せる桜井氏。ただ、郡和子県連幹事長は「自民が巻き返すには十分な時間が残っている」と警戒する。(報道部・桐生薫子)


2016年06月10日金曜日


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