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<アイリス>10分プレゼン 新卒者採用新手法

スライドや資料を使って学生時代の経験を発表する高岡さん=3日、角田市

◎グッズ販売、海外で募金…学生「実績」売り込む

 アイリスオーヤマは、2017年春の新卒者採用から新たな選考手法を導入した。学生時代の自分の経験や実績について10分間で説明する「プレゼンテーションコース」がその一つ。面接だけでは分からない、突出した個性の人材を発掘するのが狙いだ。10分間の一発勝負。学生たちは何を語ったのか。(報道部・保科暁史、安住健郎)

<7人チャレンジ>
 「397万円を1日で売りました。こんな学生はほかにいないと思います」
 角田市の同社拠点施設で3日にあった選考会。駒沢大4年の高岡祐哉さん(22)=東京都=は、採用担当者を前に胸を張った。学生時代に力を入れたのはプロ野球横浜DeNAベイスターズのボランティアスタッフ。グッズ販売のリーダーとして活動した。
 高岡さんは用意したスライドを使いながら、販売チームの編成を工夫するなど、いかに売り上げを増やしたかを力説した。「これだけしっかりと話を聞いてくれた選考は初めて。普通の面接よりもずっと力を出せた」と満足そうだった。
 プレゼンテーションコースには31人が応募。書類選考を通った7人がプレゼンに臨んだ。
 国学院大4年の後藤千夏さん(22)=東京都=は高校時代、留学先の米国で東日本大震災の募金活動をした経験を発表した。
 最初は募金箱を置くだけで、金額は伸び悩んだ。そこで後藤さんは1人で地元の新聞社に乗り込み、1面の記事にしてもらったという。「人を巻き込める力や熱意が自分の持ち味。社会でも生かしていきたい」と力を込めた。

<「飛び込み型」増>
 アイリスでは、同じ営業職でも業務内容の多様化が進んでいる。従来はホームセンターなど小売店への「ルート営業」が中心だったが、発光ダイオード(LED)照明を扱ってからは、導入先を求めて歩く「飛び込み型」が増えた。
 「小売店への営業が農耕型なら、LEDは狩猟型」。人事部の倉茂基一統括マネージャーはそう表現する。「工場でもパチンコ店でも自由に攻めて、獲物を仕留めるのがLED販売。小売店営業で成績を伸ばせなくても、LED販売で化ける社員もいる」と話す。
 米国での経験をアピールした後藤さんは「熱意や関心がない話をしてもぼろが出る。普通の面接のように取り繕えないところが怖い」と10分間を振り返った。
 倉茂統括マネージャーは「白紙を渡して自由に絵を描いてくださいというのが今回の選考。従来の面接では採れなかったような学生を採用できそうだ」と手応えを感じている。
 アイリスは今年、外国語で面接する「グローバルコース」やスポーツに打ち込んできた学生が対象の「アスリートコース」なども新設した。大卒採用予定100人のうち約30人を新コースで採る方針だ。


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2016年06月10日金曜日


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