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<参院選宮城>県連主導で反転攻勢

小泉氏(左端)らと共に気勢を上げる熊谷氏(右端)=6日、仙台市青葉区

◎1議席の攻防(下)組織運動(自民・熊谷氏)
 自民党の若きエースが、動き始めた地方組織の歯車を一気に回転させた。
<厳しい身内評価>
 仙台市青葉区のホテルで6日夜にあった会費1万円の党県連政経セミナー。小泉進次郎党農林部会長の登場に、広い室内は立ち見を含む約2500人の支持者でごった返した。
 小泉氏の講演に続き、参院選宮城選挙区で再選を目指す現職熊谷大氏(41)が「示しましょう、自民党の底力を」と訴えると、大きな拍手が湧き起こった。
 今回、改選数が2から1に減り、党県連には強い危機感が漂う。現職同士によるサバイバルレースは「予断を許さない状況だ」(伊藤信太郎県連会長)。これまで政権与党の候補を支持してきた業界団体から推薦を見送られるなど、民進党現職桜井充氏(60)に序盤は劣勢を強いられている。
 「6年間で関係を築けなかった。反省しなければならない」と話す熊谷氏に身内の評価は手厳しい。「活動が鈍い」(県議)、「顔が見えない」(県選出衆院議員)など、フットワークの悪さを指摘する声が相次ぐ。
 自民党本部の茂木敏充選対委員長は5月21日、党県連の選対会議に乗り込み、「公示日までに相手の背中が見えたら、ひっくり返すことはできる」とげきを飛ばした。県連主導で熊谷陣営を丸抱えし、選挙戦を全て仕切る方針を即決した。
 弱い個人後援会を厚い組織でカバーしようと、国会議員、地方議員ら総勢80人態勢の県連選対が起動。各地で企業、団体へのあいさつ回りを強め、集会に熊谷氏を引き回す徹底した「どぶ板」に勝機を見いだす。
<首相が直接激励>
 「県連が汗をかいてくれていると聞いた。これからも頼むよ」。5月31日夜、石川光次郎県連幹事長の携帯電話に安倍晋三首相から直接、電話が入った。
 東日本大震災の被災地で最も多くの死者を出した宮城で議席を失うことは、政権にとってダメージが大きい。首相自らの激励に、党の意気込みを感じ取った石川幹事長は「組織がいったん動き始めれば、われわれは強い。勝てない差ではない」と自信を示す。
 4日に岩沼市であった党宮城3区支部総会。200人を前に支援を訴えた後、席を回って一人一人と丁寧に握手を交わす熊谷氏の姿があった。
 「あいさつしたら会場を去ることが多かった。本人も変わり始めている」と県連幹部。熊谷氏は「劣勢なのは分かっている。ひっくり返し、最後は抜き去る」と巻き返しに懸命だ。(報道部・大橋大介)


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2016年06月11日土曜日


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