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岩手沿岸唯一の映画館消える 9月閉館

9月いっぱいで閉館する「みやこシネマリーン」

 岩手県宮古市にある岩手県沿岸で唯一の映画館「みやこシネマリーン」が9月末に閉館する。東日本大震災後、観客の減少で累積赤字が4000万円以上に膨らみ、維持が難しくなった。館を運営する「みやこ映画生活協同組合」は存続し、公共施設などを活用した定期上映会を続ける方針。
 映画生協の総代会が12日にあり、理事会は配給会社との契約が残る9月いっぱいでの閉館を提案。採決の結果、賛成多数で閉館が承認された。
 宮古市には多いときで七つの映画館があったが、1991年までに姿を消した。「宮古に再び映画館を」との機運が高まり、97年4月に組合員約9400人で映画生協を設立。シネマリーンが開館した。
 宮古市小山田のいわて生協のショッピングセンター「マリンコープDORA」で、85席と62席の2スクリーンを運営。開館当初の観客動員は順調で、2001年に約5万人を記録した。
 その後は減少が続き、震災後は2万人を割り込んだ。沿岸各地の仮設住宅などで無料の巡回上映にも取り組んだが、テナント料や光熱費が経営を圧迫。入場料収入の増加も見込めず、継続が困難になった。
 閉館後も現在の組合員約1万7700人は確保する。二つの映写機は宮古市民文化会館と釜石市のライブ施設「釜石PIT」にそれぞれ移設。本年度中に4回、2017年度以降は月1回の有料上映会を開く。無料の巡回上映も続ける予定。
 映画生協の尾山健二理事長は「映画文化を残すために考えた結果だが、本当に悔しく残念だ。三陸沿岸から映画の灯を絶やすつもりはない。市などに支援を求めたい」と話す。


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2016年06月15日水曜日


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