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<避難解除>川内村「村民の力で未来つくる」

荻・貝ノ坂地区をパトロールする警察官と、自宅の様子を見に来た松本さん=14日

 政府は14日、東京電力福島第1原発事故に伴う福島県川内村東部「荻・貝ノ坂地区」の避難指示を解除した。帰還困難区域を除き解除された12日の同県葛尾村に続き5例目。川内村の避難区域は全て解消された。
 解除対象は19世帯51人。放射線量に対する不安などから昨年11月に開始された準備宿泊でも登録は1世帯2人にとどまり、帰還が進む見通しは立っていない。
 村は14日、県警、住民組織と合同で地区をパトロール。村社会福祉協議会は高齢者向けに、近隣市町の医療機関まで無料送迎するサービスを始めた。
 遠藤雄幸村長はパトロールの出発式で「住民の減少を嘆いても課題は解決できない。村の未来をつくるのは村民自身だ」と述べ、雇用の場確保などに力を注ぐ考えを示した。
 村内の仮設住宅から解除対象地区にある自宅の様子を見に来た松本芳彦さん(87)は「来春をめどに戻りたい。今は放射線量に不安が残る」と語った。
 帰村を諦めた地区出身者も少なくない。郡山市に新居を構えた会社経営吉田和浩さん(52)は「森林除染が十分でない。住民が買い物に出掛けていた(隣の)富岡町は避難指示が続き、現時点で安心して生活できる状況にない」と話した。
 川内村では2014年10月、東部の大半の地区で避難指示が解除されていた。


2016年06月15日水曜日


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