福島のニュース

<参院選福島>中間貯蔵巡り与野党舌戦

 改選数が2から1に減る参院選福島選挙区で、東京電力福島第1原発事故の除染廃棄物の中間貯蔵施設を巡り、自民、民進両党の現職2陣営が舌戦を繰り広げている。旧民主政権時代に計画が進まなかったとして自民は「われわれが官僚を動かしてきた」と実績をアピール。学校からの除染廃棄物搬出に向け、自民が立地町に町有地提供を要請したことに、民進は「子どもをだしにした」と選挙目当てとの批判を強める。
 「(政権に復帰し)復興大臣に就任したとき、中間貯蔵施設(の用地選定)は地図に9カ所の丸が付いていただけだった」
 郡山市で12日にあった自民現職の岩城光英氏(66)の決起大会。根本匠元復興相(衆院福島2区)は、こう力を込めた。
 中間貯蔵施設は民主政権時代に計画され、自民の政権復帰後、建設場所が正式決定した。根本氏はこうした経緯を踏まえ「われわれが官僚を動かした。(野党は)復興が進んでいないと言うが、天につばするようなものだ」と強調した。
 中間貯蔵施設を巡っては用地買収が難航し、確保できたのは予定面積の2.3%。試験搬入は昨年3月に始まったが、本格搬入は見通せない。
 こうした中、自民は5月、大熊、双葉両町に国への町有地提供を打診。両町とも一時保管場として受け入れる方向で協議が進む。
 自民の新たな動きに、野党統一候補で民進現職の増子輝彦氏(68)の陣営は「露骨な選挙目当て」と批判する。
 「子どもをだしに町有地を出せと言うのか。試験輸送の段階で、学校からの搬出を優先するのが本当の政治主導だ」。増子氏は5月28日に郡山市であった事務所開きで語気を強めた。
 学校の廃棄物は全体の1.5%に当たる33万立方メートル。民進県連の亀岡義尚幹事長は「地権者交渉が進んでいないのは以前から指摘されている。選挙前のパフォーマンスにすぎない」と言い放つ。
 福島選挙区には幸福実現党新人の矢内筆勝氏(54)も立候補を表明している。

[中間貯蔵施設]福島県大熊、双葉両町にまたがる1600ヘクタールに2200万立方メートルの除染廃棄物を保管する。環境省によると、5月末現在、地権者2365人のうち契約済みは134人で、確保面積は2.3%の38ヘクタールにとどまる。法律で30年以内に県外に搬出することが決まっているが、最終処分地確保のめどは立っていない。


2016年06月16日木曜日


先頭に戻る