宮城のニュース

磁気刺激で手足まひリハビリ 装置開発

磁気刺激を活用したリハビリ装置「パスリーダー」

 仙台市のベンチャー企業IFGが、手足のまひのリハビリに使う磁気刺激装置「パスリーダー」を東北大と共同開発した。痛みを伴う電気刺激や補助作業が必要な運動療法に比べ、磁気刺激は痛みがなく、患者と病院双方の負担を軽減できる。今月、本格発売し、全国的な普及を目指す。
 パスリーダーは、脳卒中の後遺症による片まひの患者らに使用する。前腕部や太ももなどにコイルが内蔵された器具を当て、末梢(まっしょう)神経に1秒間で30〜50回の連続的な磁気刺激を与えると、筋肉の運動を誘発し、まひのある手足を動かす仕組み。
 服の上からでも刺激できるほか、コイルの器具が小型で軽量なため、患者が手足を動かすのに合わせて刺激を与える使い方もできるという。
 現行のリハビリ手法には運動療法と電気刺激法がある。理学療法士らが直接、患者の手足を動かす運動療法は双方の体力的な負担が大きい。電気刺激は感電による痛みがある。電極を肌に貼るために服を脱ぐ手間が掛かるほか、皮膚がかぶれるケースもある。
 厚生労働省の調査では、2014年の脳卒中の患者数は約118万人。そのうち6割に後遺症があるとされる。森和美社長(36)は「電気刺激の痛みが原因でリハビリをやめてしまう患者もいるが、磁気刺激なら継続できる。高齢化でニーズはより高まる」と語る。
 IFGは東北大発のベンチャーで、05年の設立時からパスリーダーの開発に着手。15年3月に医療機器認証を取得し、既に東北大病院などで使われている。
 パスリーダーは自社で製造し、主に医療機器メーカーを通じて販売。海外への展開も模索する。森社長は「多くの患者の元に届けたい。物を飲み込む訓練や腰痛治療などへの応用も研究していく」と話した。


関連ページ: 宮城 経済

2016年06月17日金曜日


先頭に戻る