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津軽伝統の虫送り後世に 高校生ら奮闘中

祭りの看板を設置する親善大使ら=9日、五所川原市の神明宮

 津軽地方独特の虫送りの風習を伝える「奥津軽虫と火まつり」が18日、青森県五所川原市で開催される。参加団体が減る祭りに活気を取り戻し、後世に伝えようと、地元の高校生らに「親善大使」として活動してもらう取り組みが続いている。高校生らは「運営に多くの人が関わっていることを知った。大勢の人に見に来てほしい」と意気込む。
 虫送りは、田植えの後に五穀豊穣(ほうじょう)や悪疫退散を祈る伝統行事。津軽地方では、わらで作った巨大な龍のような「虫」を山車に乗せて練り歩き、最後に神社などに安置する。かつては各集落で行われていたが、近年は担い手減少が進む。
 「奥津軽虫と火まつり」は、五所川原青年会議所が市内の虫送り団体と実施。虫の山車と、最大で高さ4メートルのたいまつ行列が街を練り歩いた後、岩木川河川敷で全長約21メートルの虫に火を放ち、炎に祈りを込める。祭りを地域の若い世代に受け継ぐため、2012年から「親善大使」を募り、祭りの準備に携わってもらっている。
 今年は地元の高校生や短大生ら延べ約200人が親善大使活動に参加。5月中旬から、小学校を訪れて紙芝居で虫送りの起源を紹介したり、平日夜のたいまつ作りを手伝ったりしてきた。
 親善大使の五所川原農林高2年山中萌々香さん(16)は「親が出ていた祭りに、こうして関わるとは思わなかった。たくさんの人に来てほしい」と本番を心待ちにする。五所川原一高3年の佐々木太雅さん(17)は「祭りを作り上げていくのは楽しい。来年以降も関わりたい」と語った。
 実行委員会の楢崎誉人委員長(38)は「地域の幸せを願う祭りなので、地域の人でやらなければならない。親善大使や参加者が5年、10年先の後継者になってくれれば」と期待を込める。


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2016年06月17日金曜日


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