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<卓球荻村杯>張本U21王者「東京」へ一歩

21歳以下の男子シングルスで優勝し、表彰台で笑顔を見せる張本選手(右)。左は優勝した女子選手=東京体育館

 東京体育館で17日にあった卓球のワールドツアー、荻村杯ジャパンオープンの21歳以下男子シングルス決勝で、仙台市出身の張本智和選手(12)=エリートアカデミー、中学1年生=が史上最年少で優勝した。今春、仙台市東宮城野小を卒業と同時に練習拠点を東京に移し、一回り成長した姿を見せた。「東京五輪で金メダルを取りたい」という少年は夢に向けた第一歩を踏んだ。

 6歳年上の三部航平選手(専大、青森山田高出)を破った瞬間、体をのけ反らせて喜びを表現した。点を取るたびに会場内に響く雄たけびは、変声期の中学生のものだ。
 小学3年の時、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京)であった年代別の日本代表合宿に参加した。黙々と汗を流すエリートアカデミーの選手、充実した施設。その全てが「格好良かった。ここに入りたい」。張本選手の背中を押したのが、2020年の東京五輪開催決定。「東京五輪に出るために、アカデミーで頑張る」。思いは一層強くなった。
 仙台を離れる直前、指導する父の宇(ゆ)さん(46)が目覚まし時計を買ってくれた。「朝はいつも起こしてもらっていた。これからは何でも1人でやらなきゃいけない」。親元を離れての寮生活。選手として、人として成長するため、あえて厳しい環境を自ら求めた。
 ワールドツアーの同種目では、2010年3月のドイツ・オープンで15歳で優勝した青森山田中3年(当時)の丹羽孝希選手(明大)の最年少記録を大幅に更新した。「優勝と準優勝では全然違う。このプレッシャーで勝てたのがうれしい」と控えめに喜んだ。
 快進撃を続けるスーパー中学生の心の支えになっているのが日本のエースとの約束だ。リオデジャネイロ五輪代表の水谷隼選手(ビーコン・ラボ、青森山田高−明大出)が掛けてくれた言葉が忘れられない。「一緒に東京五輪に出よう」
 新たな勲章を手にした伸び盛りの12歳の勢いはまだまだ止まらない。

[卓球のワールドツアー]世界各地で行われる国際オープン大会の総称。男女ともシングルス、ダブルス、21歳以下シングルスの3種目が行われる。ジャパンオープン荻村杯は、その中でもスーパーシリーズと位置付けられる最高位の6大会の一つ。


2016年06月18日土曜日


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