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<参院選東北>18歳選挙権 対応手探り

「18歳選挙権」が適用される参院選公示を前に、準備作業を急ぐ宮城県選管の職員=20日、県庁

 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる参院選は22日、公示される。東北の各政党や陣営は18、19歳の動向を意識しつつ、対策に試行錯誤する。各県教委や選管は制度の趣旨に沿って、学校に投票への配慮を求めたり、公選法上の留意点をまとめた文書を作ったりしている。
 「必要性は感じるが余裕がない」「高校生の意見を聞きたいが接点がない」。新たな有権者へのアプローチに苦戦する陣営もある中、複数の選対事務所が採り入れているのが会員制交流サイト(SNS)やメールマガジンを使った広報だ。
 福島市内の事務所の窓には、ブログやフェイスブック、ユーチューブのQRコードを大きく印字したポスターが貼られている。ポスターに立候補予定者の名前はなく、陣営関係者は「若い人が『何だろう』と興味を持ってサイトを見てくれればいい」と期待する。
 岩手県で野党統一候補を支援する団体の女性代表(36)は「若い世代は政治を難しく考えてしまいがち。ポスターやチラシは親しみやすいデザインを心掛け、気軽に政治に参加できる工夫をしたい」と言う。
 宮城県内は特に「学都仙台で学生の動きは無視できない」といった事情がある。18歳選挙権で増える有権者は約4万8000人に上り、各陣営とも若者との意見交換やネット戦術に力を入れている。
 一方、県選管や県教委は投票率向上や投票環境の確保に躍起。秋田県選管は、若年層に照準を合わせたテレビCMを28日から放送するほか、投票の仕組みを解説した高校生向けのチラシを作成した。
 青森県選管は、国政選挙の投票率が2年連続全国最下位という汚名を返上しようと、若者を巻き込んだ啓発に力を入れる。高校生が「一票入魂」などと書かれたカードを持った画像を県選管のホームページで掲載する「メッセージリレー」を初めて試行する。
 山形県教委は県立高44校に、校地での選挙活動の禁止や公選法に抵触する事例などを記載した文書を送付。各校は学級、PTA総会などで生徒や保護者らに内容を説明した。
 岩手や福島でも今月、投開票日当日に学校行事があった場合の対処や、期日前投票の対応について各高校に通知を出した。
 懸念されるのが、未成年者が自覚せずに法を犯したり、違反に巻き込まれたりするケース。ある県警の少年事件担当者は「これまでとは違い、少年が公選法違反の主体となる可能性が高くなるので、気を付けていきたい」と話した。


2016年06月21日火曜日


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