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<奔流乱流1強政治>政権打倒で一点突破

(上段右から反時計回りに)民進代表岡田、共産委員長志位和夫、生活代表小沢、民進政調会長山尾、社民党首吉田忠智のコラージュ

◎参院選東北(下)攻める野党

 塊となった「多弱」野党が、旗印の「安倍政権打倒」に一点突破を託す。
 「市民と野党が『安倍政治を許さない』と同じ思いで立ち上がった。自公連携よりはるかに大義がある」。19日昼、盛岡市のJR盛岡駅前で民進党政調会長山尾志桜里が聴衆に訴えた。
 傍らには参院選岩手選挙区(改選数1)に統一候補として挑む無所属新人。共産党書記局長小池晃、生活の党代表小沢一郎の「名代」として岩手県知事達増拓也らが顔をそろえ、一枚岩の結束ぶりを強調した。
 同選挙区は生活現職主浜了(66)が突然引退。生活党籍を持つ新人の擁立方針に、民進内から反発が上がった。過去の遺恨を嗅ぎ取った小沢は13日、同市の民進県連を直接訪れて支援を求め、自ら修復に動いた。
 かつて民進、生活が同居した旧民主党は2009年に自民から政権交代を果たしながら、12年に分裂し、少数野党へと下野した。

<「約束破り同然」>
 今回、東北からうねりが起こり、全国32の1人区へと広がった野党共闘。いずれも1人区となる東北6選挙区は、全て野党統一候補を擁立し、自民候補との「ガチンコ勝負」に勝機を見いだそうとしている。
 野党転落時に首相だった野田佳彦は18日、秋田選挙区(改選数1)で再起を目指す民進元議員の応援のため、秋田市に入った。
 「政治生命を懸けた『税と社会保障の一体改革』の3党合意を自民、公明はほごにし、議員定数削減は先延ばしにされた。国民との約束を破ったも同然だ」と集会で憤った野田。「覇道、邪道に陥った安倍政治を倒す」と語気を強めた。

<足元にきしみも>
 連日のように党首級を送り込み、束になって攻勢を強める野党だが、足元ではきしみもある。共産は福島で政策協定締結に至らず、青森、山形では統一候補への推薦を見送るなど、距離の取り方に腐心する。
 民進代表代行の江田憲司は19日、青森選挙区(改選数1)の同党新人と五所川原市で街頭演説に立った後、次期衆院選を巡って「共産が基本政策をのまない限り、選挙協力はしない。有権者の信頼が得られない」と持論を述べた。
 安全保障関連法の廃止を軸に環太平洋連携協定(TPP)への反対、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の失敗などに訴えを絞る野党。与党は「寄り合い所帯」「野合」と弱点に狙いを絞り、攻め立てる。
 19日、都内で党首討論に臨んだ民進代表の岡田克也は「共産とは理念、政策で違いがあり連立政権は組めないが、共通目標に向かって協力することは全くおかしくない。有権者は安倍政権にイエスかノーかで投票してほしい」と反論した。
 内外の「異音」をのみ込み、あす火ぶたが切られる18日間の戦いを突っ走る。(敬称略)


2016年06月21日火曜日


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