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<六魂祭>ねぶたの力被災地に 25日開幕

被災地でねぶたの運行を続けている青森じゃわめぎ隊の熊谷さん(右)=昨年10月、東松島市の矢本運動公園仮設住宅

 東日本大震災の犠牲者を鎮魂し復興を願って東北各県を代表する祭りが結集する東北六魂祭が、25日に青森市で開幕する。「観客にねぶた祭の無限大のパワーを伝えたい」と意気込むのは、被災地で仲間とねぶたの運行を続ける同市のNPO「青森じゃわめぎ隊」副理事長の熊谷素子さん(52)。初めて参加する六魂祭のパレードで力いっぱい跳ね、被災地にエールを送る。
 熊谷さんらは震災直後、被災地の状況をニュースなどで目にし、「自分たちの大好きなねぶた祭で被災者を元気づけたい」と考えた。2011年8月、被災した岩手県山田町で小型ねぶたを運行。小高い場所にある小学校が津波で壊されているのを見て「自然の脅威を感じ、言葉が出なかった」と振り返る。
 翌12年、ねぶたでまちを盛り上げてほしいとの依頼を受け、東松島市の矢本運動公園仮設住宅を訪れた。「普段は顔を出さない住民が、ねぶたを見ようと外に出てきてくれた」と自治会長らに喜ばれ、改めて祭りの力を実感したという。
 熊谷さんらはその後も寄付を募るなどして、仲間約40人と同市を毎年訪れている。昨年は防災集団移転団地「あおい(東矢本駅北)地区」でも、ねぶたを運行した。仮設住宅から移る人がいる一方、残る人もいる。「被災地の状況が少しずつ変わっていくのを感じた」
 今年は9月24、25日に東松島を訪れる予定で、来年以降も続ける意志は固い。
 六魂祭は今回で開催地が東北6県を一巡する。「フィナーレとなる青森での六魂祭には絶対出たかった」と熊谷さん。普段は囃子(はやし)方だが、跳人(はねと)として市内の小学生らと参加する。「今回のテーマは『跳』。悲しいこともみんなで跳ねて越えていけたらいいな」と開催を心待ちにする。


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2016年06月24日金曜日


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