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<はえぬき>品質・値頃感評価 需給改善

需給が改善している山形県産米の主力品種「はえぬき」=酒田市内

 販売不振が続いていた山形県産米の主力品種「はえぬき」の需給バランスが急速に改善している。生産調整(減反)などで業務用米に品薄感があり、比較的低価格ながら食味ランキングで22年連続で最高位を獲得した品質を持つ値頃感が再評価された。在庫過多だった昨年までとは一転、品薄状態となっている。
 山形県によると、2015年産はえぬきの販売数量は4月末現在5万700トンで、前年同期より6%伸びた。昨年4月末に10万8000トンあった民間在庫量は8万トンまで減少し、残りの売却先もほぼ決まっているという。
 大沼裕県産米ブランド推進課長は「生産調整の目標が達成されて需給が引き締まった」と説明。「確かな品質で割安な価格帯の業務用米として再評価を受け、北関東産のコシヒカリからシェアを奪い返した」とみる。
 はえぬきは、食味ランキングの最高位「特A」を1994年から連続で獲得。近年は6〜7割を業務用として販売してきたが、14年産の供給過剰を契機に深刻な販売不振に陥っていた。
 全農山形県本部は昨年10月、アイドルグループ「V6」のメンバーをCMキャラクターに起用し、首都圏や中京地方への宣伝に力を入れた。成田尚米穀集荷販売課長は「CMの放映開始から間もなく家庭向けの引き合いが強まった。16年産米の需要も高水準となりそうだ」と手応えを語る。
 ただコメ消費量の減少傾向や、減反政策の廃止を2年後に控えて楽観視はできない。
 商社向け販売を伸ばしている庄内みどり農協(酒田市)の米穀担当者は「昨年の米価回復や飼料用米に転作する農家の増加を受け、低価格帯の主食用米に品薄感があり、相対的に安価だったはえぬきへの注目度が高まった。需給が緩めば、再び販売不振になりかねない」と警戒している。


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2016年06月25日土曜日


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