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<英EU離脱>東北の経済界動揺

 英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利した24日、市場は円高、株安に大きく動いた。東北の経済界でも、EUに製品を輸出する企業や個人投資家などの間に動揺が広がった。
 いわき市に本社機能を持つカーナビなど製造のアルパインは、EU圏のハンガリーに生産拠点を持ち、売り上げの4割を欧州が占める。離脱派勝利と急激な為替変動に「戸惑っている」と広報担当者。英国への輸出に関税が発生すれば大きな影響が予想され、「今後の行方を注視するしかない」と述べた。
 精密加工のティ・ディ・シー(宮城県利府町)は、半導体製造装置の部品を英国に出荷している。赤羽優子社長は円高による輸出産業全体の停滞を危惧。「製品の8割が輸出関連。一喜一憂はしないが、今後への怖さはある」と語った。
 英国の景気後退を懸念する声も相次いだ。二本松市の大七酒造は、英国への日本酒の輸出が順調に伸びている。太田英晴社長は「日本酒を楽しんでいるのは英国に集まる各国の富裕層が中心。不景気や国際都市としての魅力低下で、日本酒の需要が減るのではないか」と警戒した。
 宮城県内でアンティークショップを経営する男性はこの日、商品の買い付けで英国に滞在し、歴史的な一日に立ち会った。「円高は輸入には好都合だが、あくまで一時的なもの。EUから英国のアンティーク市場に出る商品が減ったり、関税で価格が上がったりするのが心配だ」と話した。
 仙台市青葉区の証券会社前では、個人投資家が街頭の株価ボードを見守った。
 若林区の男性会社員(73)は「持っている株の価格が700万円も下がった。今までこんな経験はない」と厳しい表情。太白区の無職女性(66)は「外貨もいろいろな値動きをしていて今後が読めない。しばらく様子をみたい」と語った。


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2016年06月25日土曜日


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