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<東北電株主総会>原発是非に質疑集中

総会の受け付けに列をつくる東北電力の株主たち=28日午前9時35分ごろ、仙台市青葉区の電力ビル

 東北電力が28日開いた株主総会は、経営陣と株主との質疑の大半が原発再稼働や核燃料サイクル事業の是非に集中した。脱原発を訴えた株主提案5件は全て9割以上の反対で否決されたが、東北の自治体の対応は分かれ、政府が推し進める再稼働に対するスタンスの違いが浮き彫りになった。
 4月の電力小売り全面自由化後に迎えた初の総会。原田宏哉社長は「本格的な競争時代に入った。震災後の経営基盤の回復と事業リスクに対応し、財務体質の改善を図る」と強調した。
 株主からは「原発を動かさなくても黒字。再稼働は必要ない」「最終処分問題や事故の懸念がある原発から再生可能エネルギーに移行してほしい」などの声が続出した。
 「脱原発東北電力株主の会」が再稼働撤回などを求めた提案に対し、株主自治体の判断は割れた。女川原発(宮城県女川町、石巻市)から30キロ圏にある宮城県美里町は「町のスタンスである脱原発を求める」(担当者)と全5件に賛成。青森市も賛成を投じた。
 女川原発が立地する石巻市は棄権。担当者は「適合性審査や県の検討会が議論する中で判断する段階にない」と話した。「卒原発」を掲げる山形県と、県内全原発廃炉を訴える福島県はともに白票を投じた。それぞれ「将来的には原発脱却を目指すべきだ」「企業の経営に関与しない」と説明した。全町避難が続く福島県浪江町、避難地域が残る南相馬市も白票だった。
 一方、持ち株比率約1%の大株主である仙台市は「エネルギー政策は一事業者でなく国の役割が大きい」と全5件に反対した。
 市民団体による株主提案は21年連続。原田宏哉社長は総会終了後の記者会見で「今後も丁寧に説明し理解を求めていく」と述べた。


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2016年06月29日水曜日


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