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菓子やピクルス…山形南陽の素材で新商品

地元の新たな特産を目指して開発された食品

 山形県南陽市の雇用創造協議会が地域の素材や風土、文化を生かした食品を開発し、市内の旅館や飲食店などにレシピを公開している。この2年で和洋菓子や漬物、加工品など計9品を生み出したが、製造に手間がかかったり、利益が少なかったりして採用する店が少ないのが悩みの種。事業最終年度を迎え、担当者は「地元で受け入れられる手軽でシンプルな製品を心掛け、特産品化したい」と巻き返しを目指している。
 唐辛子入りのフランス菓子、ワラビやリンゴのピクルス、ブドウエキス入りの酒まんじゅう、赤ワインの搾りかすベースのソースに漬け込んだスペアリブ…。
 市や商工会、観光協会などで構成する協議会は9商品のレシピのほか、工夫されたネーミングや包装デザインまで考案し、公開している。全国の地方銀行が昨年11月、東京で開いたフードフェアでは、地元地銀の推薦で洋菓子3品とピクルスを出品し、卸業者から引き合いが相次いだ。
 ただ、実際に商品化されたのは「三羽のうさぎ」のエピソードで知られる縁結びの神・熊野大社(南陽市)にちなんだ土産物用のまんじゅうとクッキーなど3品ほど。取扱店も少ない。
 チームリーダーの小林光弘さんは「興味は持ってもらえるが、製造ラインを新設するなど店にとって手間がかかり、コスト面で二の足を踏むケースが多い」と話す。食品アドバイザーから「凝り過ぎている。もっとシンプルに」と助言された協議会は本年度、店が手軽に採り入れられる商品開発を目指す。
 10番目の商品として、地元の蔵元の高級酒かすと牛乳を組み合わせたプリンを試作している。こくのあるまろやかな味わいが好評で市内のカフェがメニューに加えるかどうか検討中だ。
 新商品開発は、厚生労働省の委託を受けた2014年度からの3カ年事業。商品化を促す事業者を地元に限定し、店との交渉や販売戦略などを具体化する事業が含まれていないことも商品として広がらない要因になっている。
 事務局を担う市商工観光課の梅津智幸係長は「作って終わりではなく、地元の新しい特産品に育てていく仕組みを考えていく必要がある」と話している。


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2016年06月29日水曜日


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