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<参院選岩手>小沢政治 継承か幕か

盛岡市で候補者の訴えを聞く有権者ら=6月28日

◎奔流乱流1強政治 東北激戦区ルポ(2)

 各党の顔がそろう舞台を仕立て、攻勢を仕掛けた。
 「野党が一丸となって勝利すれば、安倍政権を退陣に追い込めるんです」
 生活の党代表の小沢一郎(衆院4区)は6月28日、参院選(10日投開票)岩手選挙区(改選数1)の応援に入り、岩手県庁前でマイクを握った。

<野党結束を演出>
 元秘書で野党統一候補の新人木戸口英司を囲んだのは、民進党国対委員長安住淳、共産党委員長志位和夫、社民党幹事長又市征治、知事達増拓也の面々。
 昼休みの県庁前には支持者ら約2000人。隣の県議会では6月定例会が開会中で、自民党県議に結束を見せつけた。演出したのは小沢だ。志位の遊説日程に盛岡が入ったことを知るとすぐに「皆で街頭に立ちませんか」と電話を入れた。
 公示後の岩手入りは2度目。異例のてこ入れは、党が崖っぷちにあることを示す。生活は衆参合わせ5人で政党要件ぎりぎり。再び政局の中心に立てる展望は見えない。後援会幹部は「共闘で結果を出せなければ、岩手でも求心力を失ってしまう」と言う。
 木戸口は「岩手は改革政治の発信地。この大きな流れを守る」と小沢政治の継承を訴える。奥州、北上など小沢地盤で急速に浸透。盛岡など北部は達増が自民を引き離しにかかる。
 「陣営の誰一人も中だるみさせない。4党の総力戦で突き放す」。選対幹部は終盤戦略を巡らし始めた。

<「決着をつける」>
 「自民党の選挙で2度負けたら次はない。ゴール前で相手をつかまえ、ボールを奪い返す」
 県庁前に4野党がそろった6月28日、自民党新人の田中真一は遠野市で個人演説会に臨んだ。木戸口に先行された情勢を社会人まで続けたラグビーになぞらえ、悲壮感を漂わせた。
 隣に並んだのは、田中が政治の師と仰ぐ地方創生担当相の石破茂。翌29日も選挙カーに乗り込み、盛岡市などを駆け回った。
 「どうしても岩手で勝ちたい。あともう一歩だ。全身全霊でやれ」。車中で石破がハッパを掛けた。田中は「相手は小沢の政治生命を懸けている。絶対に負けるわけにはいかない」と敵陣に切り込む。
 「岩手の政治風土を変える選挙だ。自分もその先頭で戦う」。無所属の参院議員平野達男(岩手選挙区)は29日、花巻市の個人演説会で言い放った。小沢系だったが、2012年の民主党分裂で決別。岩手の参院2議席を「反小沢」で占めようと、13年参院選では敵だった田中に付いた。
 一関や花巻の田中後援会では「考えられない事態」(党県連幹部)も起きた。小沢の民主党時代の選挙を担った建設会社幹部らが田中選対に加わったのだ。
 「差は確実に縮まっている。これまでにない好機。小沢勢力との決着をつける」。党県連会長鈴木俊一(衆院2区)は終盤に向け、反撃の機会をうかがう。(敬称略)

 ◇岩手県選挙区立候補者(1―3)
石川 幹子51諸新 
田中 真一49自新(公推)
木戸口英司52無新(民・共・社・生推)


2016年07月01日金曜日


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