岩手のニュース

追悼のユリ花盛り

村上さん(右)らが愛情を注いで世話したユリが見事に咲き誇っている

 東日本大震災後の壊滅した岩手県陸前高田市中心部に植えられ、かさ上げに伴い移植されたユリが市郊外で咲き誇っている。近くの仮設住宅の住民らが、再生した街に戻そうと世話を続ける。
 同市矢作町の旧下矢作診療所跡地にできた仮設住宅団地のそば。手入れが行き届いた約450平方メートルの花畑で他の花とともに、ピンクやオレンジ、黄色など鮮やかに色づいた。
 花々は震災後、犠牲者の冥福を祈って同市高田町森の前地区に整備された花壇で育った。ボランティアの支援で花壇は約5000平方メートルに広がったが、土地区画整理事業の対象となり2014年に撤去された。
 「多くの人の支えで育った花を残したい」。花壇整備に関わった村上イト子さん(84)、熊谷薫さん(79)らが「分園」を造った。周辺住民も管理に加わり、花は約80種類に増えた。
 本年度、2人は同市高田町の高台に家を建てる予定だが、できるだけ通うつもりだ。「新たな街の緑地や公園に花を戻したい」と願う。


2016年07月05日火曜日


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