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<参院選ここに注目>庶民の感覚 学ぶ努力を

渡辺万理(わたなべ・まんり)田村市生まれ。いわき明星大卒。東日本大震災後、実家の1階を改装し、福島第1原発事故の避難者らが交流できるカフェを開設。13年に経営会社代表。今春まで1年間、英ケンブリッジ大に留学。難民支援を目指し、大学院受験に向けて勉強中。

 参院選は10日の投開票に向けて折り返しを過ぎ、舌戦が熱を帯びてきた。経済政策、安全保障法制などに加え、暮らしに密着した争点もある。政治に何を期待するのか。東北でユニークな活動を展開する有権者に聞いた。

◎私の選択(5)Apple tree代表 渡辺万理さん=福島県田村市

 −争点は。
 教育が気になる。北欧は大学まで教育費を無料にするなど力を入れている。経済や高齢者福祉より直接の当事者は少ないが、国の根本に関わる。家庭の経済的事情に関係なく、誰もが平等に教育を受けられるようにするべきだと思う。

 −4月まで1年間、英国に留学した。感じたことは。
 一緒に学んだ世界各国の人たちは、自国での考え方や個人的な意見をはっきり口にする。特に平和問題。内戦や難民が身近でリアルな出来事だからだろう。私もディベートを重ね、何に対しても自分の意見を言えるようになった。
 英国ではEU(欧州連合)離脱で不安が広がっている。私が滞在していた4月までは、離脱に現実味はなかったが、国民投票で結果が出た以上、もうやり直せない。政治家の言うことをうのみにし、自分で知ろうとしないと重大なこともどんどん決まってしまう。

 −選挙権年齢が18歳以上に引き下げられた。
 民意が政策をつくっていくという意識を持つため、早くから投票できるのはいいこと。最初から蚊帳の外より、選挙に行くだけでも考えるきっかけになる。投票行動は自分の意見を言うときの前提にもなる。

 −与党に一言。
 アベノミクスを前面に押し出しているが、地方に暮らしているとぴんとこない。恩恵が下まで来ている実感はない。でも生活上の問題は下から起こる。安倍晋三首相は一般人の目線と感覚を勉強してほしい。

 −野党に一言。
 各党が「国をどうしたい」と示し、政策の中身を磨き、与党に対抗する力を付けてほしい。ただ、国民が普通の生活を送る上で平和は大前提。重要なテーマで協力し、与党が全てを決める流れを大きく変えようという動きはいいと思う。


2016年07月05日火曜日


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