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<参院選東北>野党共闘に温度差 攻防の鍵に

 参院選(10日投開票)で、東北の全6選挙区(改選数各1)で成立した野党共闘を巡る温度差が鮮明になってきた。がっちりと協力態勢を構築する選挙区がある一方、複雑な内部事情から微妙に歯車がかみ合わない陣営もある。与党候補との接戦区が多い東北で連携効果をどこまで高められるか。終盤に入った攻防の鍵を握りそうだ。
 野党共闘の先駆けとなった宮城選挙区。民進党県連の安住淳代表は6月28日、JR仙台駅前であった演説会で共産党の志位和夫委員長と肩を並べ、「志位さんは兄貴のようだ。岡田(克也民進党)代表よりも一緒にいる時間が長い」と親密ぶりをアピールした。
 各地で開く集会や演説会は、共産、社民両党の地元議員や支持者が会場を設け、候補者が数カ所を掛け持ちする態勢を敷く。演説に共産の主張を織り込むなど、配慮を欠かさない。
 青森選挙区も連携に一定の手応えをつかむ。弘前市で24日にあった演説会では、共産、社民の県組織幹部が民進新人への支持を訴えた。社民県連幹部は「党ごとの活動があり、一丸とまではいかないが、まとまりつつある」と話した。
 岩手選挙区は表向き良好な共闘関係を保つが、2012年の旧民主党分裂の影響がいまだに尾を引く。
 12年衆院選で、現在の民進県連代表、幹事長に刺客を放ったのは生活の党だった。今回の統一候補は小沢一郎生活代表の元秘書。民進幹部が集会に積極的に赴く場面は少なく、溝は完全に埋まっていない。
 共闘の枠組みの中で、強固な組織力を背景に存在感を増す共産を巡って、距離感に腐心する陣営も多い。
 山形選挙区では、無所属元議員の支持団体の一部で共産関係者が出る集会への参加を見送るケースがあり、必ずしも足並みはそろっていない。
 かつて自民に籍を置いていた福島選挙区の民進現職の場合、「支持者には自民支持層もいる。共産が前面に立つマイナスもある」(選対幹部)との事情を抱える。大規模な集会で一体感を演出する一方、地域や状況に応じた対応に気を配りながらの選挙戦が続く。
 秋田選挙区の民進元議員の選対本部は民進、共産、社民の3党が別々に構える。それぞれの支持基盤を確実に固めるのが表向きの理由だが、民進の陣営幹部は「共産アレルギーがある支持者に配慮した結果だ」と本音を漏らした。


2016年07月05日火曜日


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