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<参院選ここに注目>復興へ 底辺の現場見て

伏見真司(ふしみ・しんじ)石巻市荻浜出身。宮城水産高(石巻市)卒。マグロ船の航海士や船長を経て、家業のカキ養殖を3代目として継いだ。現在は宮城県漁協の代表監事や石巻地区支所運営委員長も務める。

 参院選は10日の投開票に向けて折り返しを過ぎ、舌戦が熱を帯びてきた。経済政策、安全保障法制などに加え、暮らしに密着した争点もある。政治に何を期待するのか。東北でユニークな活動を展開する有権者に聞いた。

◎私の選択(6)カキ養殖業 伏見真司さん=宮城県石巻市

 −争点は。
 東日本大震災からの復興だ。宮城県石巻市荻浜の自宅や船が津波に流され、今も仮設住宅で生活している。カキ養殖では特に生食用むきガキの販売が低迷している。広島県などの産地に販路を奪われたことや、東京電力福島第1原発事故の風評被害などが原因だろう。復興を果たすには国の支援が必要。被災地の人々がどう暮らし、何が不便なのか。与野党を問わず、底辺の現場を細部まで見てほしい。

 −震災後、荻浜を含む牡鹿半島は人口減少が進む。
 過疎化が進むのは由々しきことだ。家屋があった土地が災害危険区域となり、かさ上げされていく。かさ上げ後は災害危険区域を解除してほしい。人を呼び込み、地域の活性化に欠かせない。浜沿いの集落は小さく、漁業の担い手や移住希望者、古里に戻りたい人々は住む場所がない。

 −牡鹿半島には東北電力女川原発が立地する。東北電は原発再稼働を目指す。
 震災では重大事故が起きなかったかもしれないが、テロがあった場合にどうするのか。有事の際に住民が高速道路並みの速度で逃げられる複数の道路を、国は責任を持って確保してほしい。美しい自然に囲まれた浜の魅力にしっかり整備された道路が加われば、牡鹿半島がより住みやすい地域になることにもつながる。

 −与党に一言。
 原発事故の影響で、韓国が宮城県産ホヤなど水産物の輸入を禁止している。われわれは放射性物質検査を通った安全な水産物を出荷している。国際関係が改善され、一刻も早く輸入が再開されることを望む。

 −野党に一言。
 あまり期待はしていない。ただ与党を批判するだけでは、水産関係者にとって良いことはない。与党に負けない水産関係の具体的な指針を示してほしい。


2016年07月06日水曜日


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