福島のニュース

帰町者の健康サポート 楢葉唯一の歯科医院再開

楢葉町内で歯科診療所を再開した蒲生さん夫妻

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が昨年9月に解除された福島県楢葉町で、町唯一の歯科診療所だった「蒲生歯科医院」が今月、5年4カ月ぶりに再開した。今年2月に開院した県立診療所と同じ敷地に新医院を構え、帰還した町民らの健康を支える。
 院長の蒲生正若さん(55)と妻裕子さん(56)の2人が診療する。原発事故後、山形県内での勤務医を経て2014年6月、楢葉町民が避難するいわき市の仮設住宅敷地内で仮設診療所を開設。避難指示解除を受け、町内での再開準備を進めてきた。
 正若さんは「帰町しない理由に医療機関がないことを挙げる町民が多かった。歯科医として義務を感じた」と説明する。
 事故前の診療所は地震で損壊し、解体。町の意向もあり、県立診療所に隣接する町有地に新たな医院を建設した。当初はいわき市と2カ所で診療する考えだったが、県補助金の関係などから断念したという。
 楢葉町の帰町者は4日現在で600人、全体の8.1%となっている。正若さんは「診療することでしか、復興に貢献できない。経営は厳しいが、頑張れるだけ頑張りたい」と話した。


2016年07月06日水曜日


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