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<ヤクルト>由規 けが乗り越え新たな出発

1軍に復帰し、キャッチボールをするヤクルト・由規投手=5日、横浜スタジアム

 プロ野球ヤクルトの由規(よしのり)投手(26)=本名・佐藤由規、仙台育英高出=が5日、1軍戦に出場できる支配下登録選手となり、1軍に合流した。9日の中日戦(東京・神宮球場)で先発登板する見込み。2011年9月に発症した右肩のけがを乗り越え、5年ぶりの勝利を期す。(スポーツ部・浦響子)
 横浜スタジアム(横浜市)で5日に行われたDeNA戦前のチーム練習に、背番号「11」のユニホームを着た由規選手がいた。この半年間、2軍戦にしか出場できない育成選手として「121」を付けてきた。華やかな1軍の表舞台とはほど遠く、結果を出さないと来季の保証はない。
 「戻ったというより、新しい気持ちでの11番。入団した時みたいな感覚」
 振り返ればスター街道を歩んでいた。07年夏の甲子園で大会最速の155キロを記録し、ドラフト1巡目指名で5球団の競合の末、ヤクルトに入団。3年目に日本人最速の161キロを計測するなど、順調に実績を残した。
 4年目の21歳の時、右肩痛に襲われ、どん底に突き落とされた。痛みは長引き、13年4月、肩にメスを入れた。リハビリを経て、2軍で実戦復帰するまで長い道のりだった。
 育成選手となった今季、2軍の9試合で先発登板などを重ねた。けがをした後も寄り添ってくれた家族や友人、復帰を願い続けてくれたファン。そして、地元宮城をはじめとする被災した人たち。自分の思いを素直に伝えたい。
 「東日本大震災の年から1軍で投げていない。時期が重なったのは運命を感じるし、少しでも力を与えられたら。自分が投げる姿を見て何かを感じてくれたらすごくうれしい」
 高校時代の野球部の練習で、苦しい時にいつも助けられた言葉がある。「本気になれば、世界が変わる」
 9日の中日戦は11年9月3日以来、1771日ぶりの1軍マウンドとなる。打者に向かって本気でボールを投げた時、「新たな自分の出発点」を見いだし、「新たな目標が見えてくる」と確信する。その時、由規選手の世界が変わる。


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2016年07月06日水曜日


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