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<E番ノート拡大版>内田和製大砲へ一歩ずつ

室内練習で汗を流す内田=3日、コボスタ宮城

 東北楽天の3年目、内田靖人内野手が頭角を現してきた。6月9日以降14試合に先発出場し、2本塁打と5本の適時打を放ち、存在感を発揮。「一打席一打席、死に物狂いでやっている」。福島県いわき市出身の21歳。同じ三塁の今江が3日に再昇格したことで今後の出番は限られてきそうだが、負けじと1軍定着へ躍起になっている。

<130メートル超の特大弾>
 6月16日の巨人戦(東京ドーム)の五回に放ったプロ初本塁打は、左翼バルコニー席へ運ぶ推定飛距離130メートル超の特大弾。「中田翔(日本ハム)になれる」とほれ込んだ入団時の監督、星野仙一球団副会長が視察する前で、成長を伝えるあいさつ代わりの一発になった。
 「そろそろ1本出そうだね」。この試合前に声を掛けると「なかなか(打球の)角度が付かない」と自信がなさそうだったが、いい意味で裏切られた。後日、話を聞くと、直前の打席で大きな右飛を放ち、いいイメージができたという。
 高校通算37本塁打。18歳以下日本代表では4番を務め、ドラフト2位で入団。当時、打撃練習を見た時は高校生離れした飛距離に驚かされた。一方、フォームは力任せで粗削りな印象を受けた。実際、1年目はイースタン・リーグで打率2割2分2厘、7本塁打。2年目の昨季も同様の成績で、殻を破れなかった。
 今季の春季キャンプが転機となった。バットを体の真ん中で立てて構える「神主打法」を取り入れ、柔らかさが生まれた。「リラックスしてバットのしなりを利用する意識に変えた。力まなくても飛ぶようになった」。2軍で6月上旬までに7本塁打を放ち、2年ぶりの昇格を勝ち取った。

<選球眼 課題残す>
 本人が課題に挙げるのは選球眼。打率2割2分9厘で、特に2ストライク後は1割3厘と落ち込む。追い込まれてからの対応力も向上させる必要がある。
 女手一つで育ててくれた母親へ毎月の仕送りを欠かさない孝行息子。プロの階段を一歩ずつ登り、目指すは「コンスタントに20本塁打以上を打てる打者」。2005〜11年に主砲だった山崎武司が去って以来、右の長距離砲を外国人助っ人に頼り続けているチームだけに、飛躍の時が待ち切れない。(佐藤理史)


2016年07月07日木曜日


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