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カキ漁の湾対比 気仙沼と仏の魅力一冊に

気仙沼市で漁業関係者を取材するブレさん(中央)=2014年11月
2カ国語で気仙沼の魅力を伝える「重なる水平線−VIES ? VIES」

 日本で長年取材活動を続けたフランス人ジャーナリストのコリーヌ・ブレさんが、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市とフランスの関わりや魅力などを2カ国語で紹介するルポ「重なる水平線−VIES ? VIES」を出版した。ブレさんは「私たちは震災を忘れないというメッセージを込めた」と語る。
 表裏の両面が表紙の体裁で、それぞれに同じ意味のタイトルを日本語とフランス語で記した。気仙沼はカキ養殖の漁師を中心に生活再建を目指す住民や小学生が登場し、風景や祭りも写真付きで取り上げている。
 フランスは、カキ養殖が盛んなアルカション湾周辺の暮らしや文化に焦点を当て、約1万キロ離れた気仙沼と対比。半世紀ほど前、フランスのカキ生産が危機にひんした際、宮城県産の種ガキが窮地を救ったという結び付きを盛り込んだ。
 ブレさんは1982〜91年にフランス紙リベラシオンの日本特派員を務め、フリーとなった後も2012年まで国内で活躍。子どもや子育てを支援するNPO法人日仏子供ヴィジョンを設立した。
 震災後の14年、以前から取材していた気仙沼市を訪問。仮設住宅で暮らす女性が震災の風化を心配している姿に胸を打たれ、ルポの出版を思い立った。出来上がった本は約100冊を気仙沼に送り、仮設住宅団地などに贈呈している。
 ブレさんは「ひたむきな気仙沼の人たちを決して忘れず、二つの湾で生きる人たちが『合わせ鏡』のような存在だということを感じ取ってほしい」と願う。
 A4変型判、80ページ。2300円(税込み)。フランスで販売しているほか、国内では日仏子供ヴィジョンで取り扱っている。連絡先は03(5347)6501、メールinfo.kodomo@gmail.com


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2016年07月09日土曜日


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