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<モンテ>前半戦10位で折り返し

山形−横浜C 後半、相手選手と競り合うMF川西(18)=6月4日、天童市のNDソフトスタジアム山形

◎堅守速攻型からパスワーク重視へ

 J2山形は6日、前半戦を終え、7勝7分け7敗、勝ち点28の10位で折り返した。開幕から8戦勝利がなく、一時は最下位に転落した。第8節に戦術を変更してからチームは上向き、後半戦で上位を狙える位置につけた。
 順位の推移はグラフの通り。当初は堅守速攻向きの3−6−1(図(上))のシステムで試合に臨んだ。第7節まで2分け5敗と戦績は振るわず、第6、7節は最下位に甘んじた。
 第8節でパスワークを重視した4−4−2(図(下))を導入後、攻守ともに調子を上げた。若手が活躍する一方、けが人が復帰して選手層に厚みが増す中、前半最終戦は元のシステムでも勝利。戦術の幅が広がり、第8〜21節は7勝5分け2敗と持ち直した。
 石崎信弘監督は「最初は良いゲームをしても結果が出なかった」と前半戦を振り返った。10日からの後半戦に向けて「自分を信じてシステム、選手起用を考えていく。(前半戦を)2連勝で終われたので、いいスタートを切りたい」と述べた。

 今季12人を補強した山形は、前線からボールを奪い、カウンターを仕掛ける戦術を軸に据えた。開幕当初は攻守の連係に波があり、得点機を生かせなかった上、守備のほころびを突かれ、スタートダッシュに失敗した。
 J2では多くのチームが、番狂わせが起きやすい守り重視の戦法をとる。攻めない相手に堅守速攻は機能しにくい。第7節町田戦のように、攻めあぐね、反撃を食らう場面もあった。
 的確なパスやクロスで試合をコントロールするはずだったMF佐藤、DF石川が第4節に負傷し、戦列を離れたことも響いた。

<平均失点数が改善>

 第8節にセンターバックを3人から2人にし、中盤を1人増やした。選手も入れ替え、ドリブル力のあるMF汰木を左サイドハーフに置き、ボールをキープできるFW川西を守備的MFにコンバートした。
 2人がボールを保持する間、両サイドバックがオーバーラップ(後ろから追い越す)。FWを含めた8人が出入りしながら、短いパスをつなぎ、サイドから敵を崩した。シュート精度が低く得点に結び付いていないが、見せ場は増えた。
 遅い攻めはDFラインを上げる余裕も生んだ。相手が動けるスペースを狭め、プレスをかけられるようになり、守備が安定した。1試合当たりの平均失点は第1〜7節1.43から、第8〜21節0.86に改善。チームの調子を下支えした。
 課題もある。両サイドが敵陣の深い位置で攻撃を繰り返す分、自陣のサイドが手薄になりやすい。攻守の切り替えやカバーが遅れ、特に左サイドを破られて失点するケースが多かった。
 第8節以降の12失点中8点は後半だった。中盤の運動量の低下ともにDFラインが下がり、相手に押し込まれる時間が増えた。位置取りやマークの甘さも失点につながった。

<大黒の活躍不可欠>

 後半戦は、J1昇格プレーオフに出場できる6位以内が目標になる。キーマンは汰木と川西。研究され、マークが厳しくなった汰木はドリブル突破からのゴールが、川西は攻撃の芽を摘むだけでなく、前線に出て点に絡むプレーが期待される。けがから復帰した佐藤らとの連係もポイントだ。
 大黒の活躍も不可欠。試合中、常に相手と駆け引きし、DFラインの裏を狙っているが、なかなか仲間と連動できなかった。第21節山口戦でMFアルセウがアシストした浮き球のパスのように、大黒の得点センスを生かすボールを出せるか否かに懸かっている。
 試合運びも重要だ。前半戦の引き分け7試合中4試合は先制後に並ばれた。敗れた7試合中6試合は先制され、追い付けなかった。チーム内に展開に応じて守備の統率、攻撃の組み立てを指示する「ピッチ上の監督」の登場が待たれる。(山形総局 須藤宣毅)


 ◇J2山形 前半戦の戦績
節 対戦相手  スコア  得 点 者
1 北九州(A) 0―1●
2 愛 媛(A) 1―1△ 大黒
3 徳 島(A) 2―2△ ディエゴ2
4 C大阪(H) 0―1●
5 清 水(H) 0―1●
6 京 都(A) 2―3● 大黒、林
7 町 田(H) 0―1●
8 札 幌(H) 1―1△ 汰木
9 岡 山(A) 1―0○ 林
10 熊 本(H) 4―1○ 栗山、鈴木、ディエゴ
             ローザ、ディエゴ
11 東京V(A) 1―0○ 宇佐美
12 群 馬(H) 3―1○ 林、伊東、ディエゴ
13 長 崎(A) 1―1△ 宇佐美
14 金 沢(H) 0―0△
15 岐 阜(A) 1―0○ ディエゴ
16 横浜C(H) 0―0△
17 千 葉(A) 0―3●
18 讃 岐(H) 2―1○ 林、汰木
19 松 本(A) 0―1●
20 水 戸(H) 2―2△ ディエゴ、川西
21 山 口(H) 2―1○ 大黒2


2016年07月09日土曜日


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