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<楢葉町議会>公選法抵触…新盆ご仏前自粛

 福島県楢葉町議会は8日までに、議員が新盆を迎えた家々を回る際、「ご仏前」を持参しないことを申し合わせた。町内では現金入りの袋や線香などを持参する習慣が根付いているが、議員の場合、寄付行為を禁じた公選法に抵触する恐れがあると判断した。
 青木基議長によると、今月上旬の会合で議長が提案し、12人全員が了承した。8月上旬に発行する町議会広報誌で町民に周知する。
 楢葉町は東京電力福島第1原発事故で全町避難し、昨年9月に避難指示が解除された。
 青木議長は「地域で長年続く習わしだが、議員は法を厳格に順守し、紛らわしい行為を慎むべきだと考えた」と説明。「町は避難指示の解除で、新たなスタートを切った。『新生ならは』を創造する今が好機と捉えた」と話した。議会基本条例が昨年4月に施行されたことも考慮したという。
 昨年、新盆の供養をした町民らによると、地域ではお盆に新盆の家を訪れるのは欠かせない習慣。「ご仏前」は3000〜5000円程度で、もらったら相手の新盆には必ず返す。原発事故前は、数十軒を回る町民もいたという。
 全町避難で新盆回りが難しくなり、避難指示解除準備区域だった昨年は、町内の自宅で新盆の供養をしたのは10軒ほどだという。
 日大法学部の岩井奉信教授(政治学)は「議員らも現金などを持参する習慣が残る地方はあるが、違法であり、時代の要請からすれば、やめるのは当然。1人では難しい面があるため、全体で決めることが必要で、申し合わせを評価したい。有権者も理解することが大切だ」と話す。


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2016年07月09日土曜日


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