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<参院選宮城>民進虎の子死守 足場築く

当選を確実にし、支持者と握手を交わす桜井充さん=10日午後11時10分ごろ、仙台市青葉区の事務所

 改選数が2から1に減った宮城選挙区は、全国初の野党統一候補となった民進党現職の桜井充氏(60)が、安倍政権への批判票を取り込み4選を果たした。再選を目指した自民党現職の熊谷大氏(41)は「党営」による強力な組織戦を展開したが、届かなかった。
 桜井氏は安全保障関連法廃止を旗印に今年3月、共産、社民両党から推薦を受け、市民団体と政策協定を締結。全国初の野党統一候補として早々と態勢を構築し、3期18年の実績と知名度で先行した。
 公示後、フル回転した自民の組織力にいったんは劣勢に立たされたが、保守層の一部に食い込む支持者を固めて対抗。終盤は民進の地方議員が大票田・仙台に絞ってつじ立ちを展開するなどして無党派層を引きつけ、抜け出した。
 民進支持の一部労組には「共産アレルギー」が残り、選挙戦では共産衆院議員の「防衛費は人殺し予算」発言で防戦も余儀なくされたが、地方への恩恵が薄いアベノミクスへの不信感を巧みに取り込んだ。
 熊谷氏は、弱い後援会に代わって党県連丸抱えの選対本部を頼り、県選出国会議員や県議らが実質的に選挙を担った。党本部も宮城を最重点区と位置付け、安倍晋三首相が2度、岸田文雄外相と小泉進次郎党農林部会長が3度、県内入り。圧倒的な物量で候補を押し上げ、首相自ら地方議員や業界団体に電話をかけるなど引き締めを図った。
 党に頼り切る熊谷氏の姿勢には不満がくすぶった。「現職が自前で戦えないなどあり得ない」との声は根深く、最後まで一枚岩になりきれなかった。「共産と組む民進には負けられない。自公のための戦いだ」(県連幹部)と野党共闘への反発で結束はしたが、歯車はかみ合わなかった。
 桜井氏の勝利で、民進は党勢復活への足掛かりをつかんだ。全国へのうねりをつくり、成果を刻んだ野党共闘も可能性をつないだ。自民優位の政治状況が続く中で、次期衆院選の態勢構築や来年に迫った仙台市長選、知事選への駆け引きに影響を与えるとみられる。
(解説=報道部・大橋大介)

宮城選挙区開票結果
<改選数1減>
 
(1―3)開票率98%
当504,678桜井  充 民現(4)(共・社・生推)
 463,405熊谷  大 自現   (公・日推)
  18,791油井 哲史 諸新


2016年07月11日月曜日


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