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<18歳選挙権>山田町長選無投票「寂しい」

買い物客に参院選の投票を呼び掛ける篠沢さん

 参院選と同じ10日投開票の予定だった岩手県山田町長選が無投票となり、町民から「復興が進む町政の課題も考えたかった」と悔やむ声が上がっている。選挙戦になれば、名取市長選と並び東北の首長選で初めて18歳選挙権が行使されるはずだった。参院選の投票を促す町選管の活動に参加した高校生は「町の政策にも関心があったのに」と残念がる。
 町長選は5日に告示され、無所属現職の佐藤信逸氏(61)が再選された。無投票は2004年以来、12年ぶりで「復興に取り組んできた手腕が評価された」(町議)との見方が強い。
 ただ、復興に向けた課題は多い。中心部のJR山田線陸中山田駅そばには共同店舗棟が9月にオープンする一方、130以上残る仮設店舗の再建や集約のめどは立っていない。
 住環境を巡っては、沿岸3地区の高台造成や区画整理が本年度中に完成するが、被害が甚大だった中心部の山田地区は、かさ上げや高台の造成工事が2017年度以降も続く。
 無投票から2日後の7日、山田高3年の生徒らが町内の街頭に立った。スーパーと道の駅で、チラシなどを配りながら「参院選への投票をお願いします」と呼び掛けた。町選管の活動に生徒が参加したのは初めて。元々は町長選とのダブル選効果で、参院選の投票率アップを狙う作戦だった。
 活動した生徒会長の3年篠沢瞳さん(18)は「身近な町長選が無投票になったのは少し寂しい。建物の復興だけでなく、お年寄りや子どものための街づくりの考えを聞いてみたかった」と語った。
 中心部にある仮設商店街「高砂通り商店街」会長の湊雅樹さん(48)は「復興はまだ半分にも達していない。町長選が選挙戦になれば、町民全体でこれからの復興を改めて考える機会になった」と指摘する。
 佐藤町長は「皆が誇りを持てる町にする。復興について、若者の声を聞く機会もつくりたい」と話した。


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2016年07月10日日曜日


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