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<参院選青森>田名部氏 八戸市で圧倒

 野党統一候補で民進党新人の田名部匡代氏(47)が、自民党現職の山崎力氏(69)の4選を阻んだ。事実上の一騎打ちは序盤から横一線の攻防が続き、最後は約8000票の小差で決着。県内の「自民1強」の一角が崩れた。
 田名部氏は、元農相の父匡省氏から引き継いだ地盤の八戸市で山崎氏に約2万5000票差をつけて圧倒。前回2013年比で9.06ポイント上昇した投票率を追い風に、大票田の青森、弘前両市では無党派層の支持を取り付けた。
 選挙期間中は、訴えを「暮らしの安定」に絞り、アベノミクスによる格差拡大を集中的に批判した。戦略は奏功し、無党派層に加え、政策の恩恵が乏しい農漁業者に浸透していった。
 地縁の薄かった津軽地方では、維新の党から民進に合流した升田世喜男衆院議員(比例東北)の手厚い支援を獲得。着実に票を積み重ね、山崎氏に迫った。
 党本部は青森を最重点区と位置付け、岡田克也党代表、蓮舫党代表代行らを全域に投入。共産、社民両党との共闘は相乗効果を発揮し、勝利を引き寄せた。
 山崎氏は地盤の青森市で田名部氏に競り負けた。自民支持層が分厚い十和田、五所川原両市で互角の戦いに持ち込まれる誤算が加わり、津軽地方などでの「貯金」で八戸市の劣勢を埋める想定は大きく狂った。
 党は激戦区に位置付け、安倍晋三首相が公示日を挟んで3度、県内入りした。最終盤の6日は半日を費やし、青森、弘前など4市でてこ入れする異例の支援活動を展開した。期待する無党派層への広がりは限定的で、風向きを変えるには至らなかった。
 県連は県選出国会議員らをフル稼働させ、団体、企業回りを徹底。県内に張り巡らす強固な組織力で追い込みをかけた。しかし、環太平洋連携協定(TPP)への反発から農協団体が自主投票を決めるなど、支持基盤の一部が変容。陣営全体で激戦を勝ち抜く勢いに乗り切れなかった。(青森総局・辻本まり)


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2016年07月12日火曜日


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