山形のニュース

<参院選山形>舟山氏 反TPP票吸収

 野党統一候補の無所属元議員舟山康江氏(50)が約34万票を獲得し、前回2013年参院選で失った議席を奪還した。自民党新人の月野薫氏(61)に12万票の大差をつける圧勝だった。
 参院選4回目の立候補だった舟山氏は知名度を生かし、全域から満遍なく集票。県内35市町村のうち32市町村で月野氏を上回った。月野氏が勝ったのは出身地の新庄市と隣の大蔵村のみ。舟形町は同数だった。
 前回、舟山氏が得た票と共産党候補の得票を合わせた計28万票に、6万票を上乗せする安定した戦いぶりだった。
 前回推薦を得た県農協政治連盟は自主投票だったが、舟山氏は農林水産省出身の農業通として単位農協や生産者を丁寧に回った。
 最大の争点だった環太平洋連携協定(TPP)への対応では、地域農業を守る立場から終始一貫して反対。全農山形出身の月野氏が容認姿勢を示したため、TPP批判票を吸収した。
 効率を最優先に農協改革を迫る政府、与党への不満の受け皿にもなった。特に水田地帯を抱える庄内地方では前回よりも大きく票を伸ばした。
 改憲反対、安全保障法制廃止も訴え、無党派層や安倍政権に批判的な保守層の取り込みに成功。野党共闘態勢を構築しつつ、政党色を極力抑え、草の根選挙で地道に地域を歩く戦い方が大量得票につながった。
 月野氏は課題の知名度不足を最後まで解消できなかった。党本部は序盤、閣僚らを衆院2、3区の農村部に集中投入した。県内35市町村のうち25首長が支援を表明。県連会長の遠藤利明五輪相(衆院1区)は自らのメンツを懸け支援した。
 党の王道を行く組織戦を展開したが、舟山氏の勢いの前に、票固めは終始難航した。
 月野氏擁立に至る候補者公募の決定が、党現職の岸宏一氏が引退表明する前だったことから生じたしこりも尾を引き、分厚い組織が一枚岩になり切れなかったことも響いた。(山形総局・宮崎伸一)


関連ページ: 山形 政治・行政

2016年07月12日火曜日


先頭に戻る