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<クマ出没>餌のブナの実不作?今秋警戒

 秋田県内で目撃され、警察に通報があったクマの目撃情報が今年は既に延べ510件、570頭を超え、県警が統計を取り始めた2005年以降では件数、頭数とも最多になった。今秋は餌となるブナが実を付けない可能性が高く、人里での出没など今後も注意が必要だ。
 県警によると、05年以降のクマの目撃件数と頭数はグラフの通り。今年は12日現在で519件、578頭に上り、過去最多だった12年の件数、頭数を既に上回った。
 クマに襲われる事故も相次ぎ、県内では5月下旬〜6月初旬、鹿角市十和田大湯の山林で男女4人が死亡したほか、4人が重軽傷を負った。
 あきた森づくりサポートセンター(秋田市)の菅原徳蔵さん(64)は、クマの目撃数が増加した背景に「13年と15年の秋に、餌となるブナやドングリの実が豊作だった」ことを挙げる。雌グマの出産が進んで個体数が増え、14年春に生まれたクマが成獣になり、16年春のクマは親子連れとして目撃されているとみる。
 東北森林管理局(秋田市)は今秋の県内のブナの結実予測を、4段階で最低の「皆無」と発表した。開花状況が悪く、ほとんどの木で実を付けることがないという。菅原さんは「ブナの実が不作だと、クマが餌を求めて人里に下りる傾向がある」と指摘し、秋に向けて一層の注意を呼び掛ける。
 4人が死亡した鹿角市では、現場に通じる林道が封鎖されるなど厳戒態勢が続くほか、県警はクマの目撃情報が寄せられるたびに周辺をパトロールしている。
 県警生活安全企画課の高橋千佳次長は「秋にかけてはキノコ狩りの時季を迎える。被害がこれ以上拡大しないよう、引き続き広報やパトロールを続けていく」と話す。


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2016年07月14日木曜日


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