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<全町避難>浪江町 除染し3拠点整備を

 東京電力福島第1原発事故で全町避難する福島県浪江町は、町面積の8割を占める帰還困難区域に関する復興方針をまとめた。区域内の3カ所に生活拠点を整備するとともに、主要道路の通行が可能となるよう除染を進める。放射線量に応じた区域再編はせず、中長期的に全域での避難指示解除を目指す。
 帰還困難区域を巡っては、政府が今夏に復興方針を示す予定。政府の方針策定に先立ち、町の考えをまとめ、馬場有町長らが12日、国の原子力災害現地対策本部と与党に要望書として提出した。
 町の方針では、旧町村単位の津島、大堀、苅野の3地区でそれぞれ生活拠点を整備する。一時帰宅した住民が地域行事などを実施できるよう、公民館や墓地、神社などを優先して除染を実施する。
 道路については国道114号や399号といった主要道路を除染。現在の国道6号と同じく「特別通過交通制度」を適用して許可無しで通行できるようにする。2017年3月の帰還開始を目指す居住制限区域との境界の除染や、農業用水路の再整備や農地の除草にも取り組む。
 要望書は「町全域での避難指示解除なくして町や県全体の真の復興再生はない」と強調。「長い年月を要しても全域の避難指示を解除する決意」を明示するよう国に要求した。
 町復興推進課は「13年4月と同様の線量に応じた区域再編は、新たな住民の分断を招くので町としては応じられない。具体的な除染優先箇所などは今後詰めたい」と説明した。


2016年07月15日金曜日


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