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「幻のアピオス」後継者不足で生産岐路に

佐井村の畑で収穫されたアピオス
アピオス畑で雑草を取る園山さん

 下北半島西側の青森県佐井村で作られる「幻のアピオス」が、後継者不足で岐路に立たされている。サルの食害対策で数年前に生産を始めたが、早くも超高齢化の壁に直面。最後の後継者となった男性が、現状を知ってもらおうと農園オーナーを募り始めた。

 「若手は僕しかいないんです」。村のアピオス畑で、雑草取りをしていた園山和徳さん(32)が手を休めて嘆く。
 地域おこし協力隊として2013年4月に村に移住し、アピオスの栽培を始めた。昨年6アールだった耕作面積は、今年は3倍を超す20アールに増えた。昨年まで栽培していた70代後半の男性から「やる気はあるけど、体がついていかない」と耕作を託されたからだ。
 村内のアピオス農家は園山さんを含め3人。他の2人は60代後半と70代後半だ。栽培は、サルがアピオスを食べないことが分かった11年に始めた。生産が軌道に乗る一方で、約10人いた生産者は高齢化で年々減少している。
 下北産のアピオスは収穫後、寒ざらしにするため他産地よりも甘みがあるのが特長。佐井村産は無農薬で栽培し、収穫後は直接取引する。農協や村も生産量を把握しておらず、「幻のアピオス」とも言われる。
 募集する農園オーナーは1口4000円で最大50口。1区画は長さ約2.5メートルの畝で、2キロ以上の収穫を見込む。秋に収穫し、来年2月ごろに発送する。つる切りや洗浄希望の場合は別途1000円かかる。
 園山さんは「現状は打開できないかもしれないが、少しでも多くの人に佐井村のアピオスを知ってもらいたい」と語る。
 農園オーナーの申し込みは、くるくる佐井村0175(33)0014。

[アピオス] 北米原産のマメ科のつる性多年草で、インディアンの強精食だった。青森にはリンゴ農家が苗木を輸入した際に紛れ込んで伝わったとされ、ホドイモとも呼ばれる。ジャガイモとサツマイモを合わせたような食感と甘みが特長。


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2016年07月16日土曜日


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