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<東京都知事選>「地方と共存」訴え控えめ

街頭で子どもに話し掛けながら、有権者に名前を売り込む増田氏=16日、東京・渋谷

◎名前売り込み浸透図る

 東京都知事選(31日投開票)で、前岩手県知事の増田寛也氏(64)=自民・公明・日本のこころ推薦=が知名度が高い有力候補と激戦を繰り広げている。改革派知事として地方分権の議論をリードした立場から、「東京と地方の共存共栄」を主張するが、重点を置くのは子育て政策など都民向けの訴え。「知事経験を生かし、都政の先頭に立つ」と決意した増田氏の戦いぶりを追った。(東京支社・小沢邦嘉、小木曽崇)
 「東京を世界有数の観光都市に成長させ、地方を訪れる訪日客を増やしたい」
 選挙戦3日目の16日、増田氏は新宿にある国内最大のバスターミナル「バスタ新宿」を視察した。39都府県を結ぶ観光拠点で、東京の観光産業を地方の活性化につなげる考えを強調した。
 岩手県知事を3期12年務め、総務相も経験した「地方創生」の論客。地方の人口減や東京一極集中に著書で警鐘を鳴らした。
 15日は池袋の街頭で、行政経験をアピールしながら「(東京一極集中の)問題を提起した責任として、東京と地方の共存共栄モデルを作る」と声をからした。
 だが、序盤戦の街頭演説では「私は東京生まれの東京育ち」と切り出し、都政課題である子育て、高齢化、首都直下地震の「三つの不安解消」の訴えに時間を割くパターンが目立つ。地方との共存共栄の具体策を論じる時間は少ない。
 自民党都連幹部は「増田さんの政治哲学は、有権者に『地方ばかり重視』と誤解されかねない。まずは子育てなどダイレクトに響く政策が大切」と代弁する。
 「都知事選は数百万人に名前を覚えてもらい、投票してもらわないと当選できない」。告示日の14日夕、自民党の谷垣禎一幹事長は立川市の街頭演説で与党候補の名前を売り込んだ。
 自民、公明両党の東京選出国会議員と都内の大半の首長らが応援する。だが、テレビ出演などを通じた知名度では、ライバル候補のジャーナリスト鳥越俊太郎氏(76)=民進・共産・社民・生活推薦=と、元防衛相の小池百合子氏(64)に先行を許す。
 公明党の太田昭宏前国土交通相は15日、JR赤羽駅前で「増田さんは地味と言う人もいるが、今の東京に必要なのは地道に仕事ができる人だ」と「実務家」をアピールした。
 2代続けて知事が金絡みの問題で任期途中で辞任した東京都。「都民が安心できる」(谷垣幹事長)として推された増田氏は与党組織を頼り、浸透を図る。


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2016年07月17日日曜日


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