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<角田市長選>市OB対決 前哨戦白けムード

隣接地に拠点施設が建設される予定の角田中央公園。計画の是非が市長選の大きな争点になりそうだ

 任期満了に伴う宮城県角田市長選(24日告示、31日投開票)に立候補を予定する現職の大友喜助氏(65)と新人の木村伸一氏(63)による前哨戦が低調だ。最大の争点となりそうなのが、市が整備する「賑(にぎ)わいの交流拠点施設」(道の駅)計画。推進の大友氏に対し、木村氏は白紙撤回と真っ向から対立する。ただ、ともに市職員出身で「内輪の争い」との見方も周囲に広がり、8年ぶりの選挙戦を控え、いまひとつ盛り上がりを欠いている。(角田支局・会田正宣)
 道の駅の計画は、市議会3月定例会で賛成多数で可決された。市東部の角田中央公園に隣接する2.1ヘクタールに直売所や加工室を整備する。総事業費約11億2700万円で市の一般財源からの支出は約6億2500万円。売上高は年約2億5000万円を見込む。ただ、市民の間には「不良投資」とならないか不安の声が根強い。
 木村氏は6月19日の事務所開きで、「計画を阻止しなければ市の行財政が大変になる。だから奮起し、立候補を決めた」と表明し、大友氏への対抗姿勢を明確にした。
 陣営は道の駅の計画に不安を持つ市民に訴えかけることを続け、現市政に対する批判票の取り込みを図る戦術を展開する。
 「道の駅に反対の声があるようだが、新しい時代を開くのに必要だ」。7日、市内で後援会が開いたセミナーで大友氏は訴えた。
 セミナーの講師に佐藤英雄村田町長を招いた。同町の道の駅村田は年約25万人、県内12カ所で3位の集客を誇る。成功事例を示してもらい、道の駅計画への不安の払拭(ふっしょく)に努めた。
 大友氏が初当選した前々回(2008年)は、前市長の引退に伴い4人が立候補する激戦だった。注目されるのは、当時、大友氏と争った元副市長を推した長谷川洋一県議会副議長の動向。道の駅について「採算や財源など課題があると認識している」と指摘する長谷川氏。ただ、今のところは中立を保っている。
 市内はかつて、農協出身市長と市商工会長を務めた県議の両派が争うなど政争が激しかった。長谷川氏も市職員OBだけに、市職員OB同士が争う市長選を冷ややかに見る向きもある。
 老舗商店主(67)は「人口減少と高齢化で、市内に諦めムードが漂う。地方では官民格差が大きな問題だが、役人同士だから民の痛みが分からず白けてしまう」と指摘する。
 大友、木村両氏ともに事務部門トップの総務部長経験者で、大友氏が企画課長だったときに木村氏が課長補佐を務めた時期もある。
 市役所内では「2人はタイプが大きく異なるわけではない」との評価がもっぱら。ある市職員は淡々と話す。「市長が代わっても、道の駅以外は何も変わらないだろう」


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2016年07月20日水曜日


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