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<東京五輪>震災復興の理念 実現なるか

東京都は復興と五輪をPRする映像「2020年。東京と東北で会いましょう」を放映している=都庁

 東日本大震災からの復興を理念に掲げる2020年東京五輪・パラリンピックの開幕まで、24日で4年となる。日本オリンピック委員会(JOC)などでつくる大会組織委員会や政府、東京都は被災地復興を後押しする事業を準備中だ。ただ、大会が被災地に及ぼす効果はまだ見えにくく、東北の自治体や企業との連携強化が課題となっている。(東京支社・小沢邦嘉)

 「復興五輪」の理念は都による招致活動の段階から掲げられ、政府が昨年11月に閣議決定した大会の準備・運営に関する基本方針で明文化された。
 政府などが検討する復興五輪関連の主な取り組みは表の通り。東北での競技開催に向け調整が続くほか、各国の選手と交流する「ホストタウン構想」への東北の自治体参加などが予定されている。
 組織委は1月、五輪を一過性のイベントにせず、大会の遺産(レガシー)を次世代に継承するための行動計画(中間報告)を策定。5本の柱の一つに「復興」を位置付け、スポーツ分野以外でも、東北の文化・芸術活動の振興、防災教育の世界への発信などに努める方針を打ち出した。
 具体的な事業は、組織委が年度ごとに策定する計画で示される。本年度は今月下旬に公表される見通し。
 一方、復興五輪の事業を巡り、識者からは再整理や改善を促す声も上がる。
 五輪の経済効果などに詳しい日本総研の大島良隆コンサルタントは「復興五輪に関連する取り組みは多岐にわたるが、全体像が見えにくい」と指摘する。
 行動計画では復興のほか「経済・テクノロジー」「街づくり・持続可能性」などが柱とされた点を挙げ「復興と、経済や環境分野などの取り組みをどう関連付けるか、しっかり示す必要がある」と注文を付ける。
 東北では、東京五輪を視野に復興や地域づくりの計画を策定する自治体はまだ少ない。大島氏は「被災地の自治体や企業、大学などが主体となり、地方版『大会レガシー計画』を作る取り組みも必要ではないか」と提言する。


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2016年07月23日土曜日


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